登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

過去問を完全分析して見えてくる最強対策

第2章「Ⅰ人体の構造と働き」1-2)呼吸器系

1-2)呼吸系からは毎年1問の出題です。

 出題傾向は下図の通りです。(a)鼻腔から出題される第4項と、(d)肺の第13項、第15項は押さえておいた方がいいでしょう。

 

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 (a)鼻腔

第4項(過去6回出題)

鼻腔の内壁には粘液分泌腺が多く分布し、鼻汁を分泌する。鼻汁は、鼻から吸った空気に湿り気を与えたり、粘膜を保護するため、常に少しずつ分泌されている。鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
鼻腔で分泌されている鼻汁にはリパーゼが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。(H22)
鼻腔の内壁には粘液分泌腺が多く分布し、鼻汁を分泌する。鼻汁にはリゾチームが含まれ、 気道の防御機構の一つとなっている。(H23)
鼻腔の内壁には( a )が多く分布し、( b )を分泌する。空気に湿り気を与えたり、粘膜を保護するため、常に少しずつ分泌されている。( b )には ( c )が含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。かぜやアレルギーのときなどには、 防御反応として大量に( b )が分泌されるようになる。(H25)
鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。(H27)
鼻腔の内壁には粘液分泌腺が多く分布し、鼻汁を分泌する。(H28)
鼻腔の内壁には粘液分泌腺が多く分布し、鼻汁を分泌する。鼻汁は、鼻から吸った空気に湿り気を与えたり、粘膜を保護するため、必要な場合に分泌され、常には分泌されない。(H29)

鼻腔の内側には粘液分泌腺がいっぱいあって、そこから鼻水がでてきます。

鼻水は常に少しずつ分泌されてます(そうじゃないと鼻の中がカピカピになっちゃう!)

鼻水には抗菌物質のリゾチームが含まれているよ(リゾチームは唾液にも含まれているよ!)というところを押さえておきましょう。

 

(d)肺

第13項(過去3回出題)

肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織を間質という。
肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織を間質という。(H24,27,28)

過去3回同じ文章での出題です。

「間質」という言葉を普段聞かないのでピンと来ないですが、繊維性結合組織でできている「肺胞などの間を埋めて支えている物質」と理解しましょう。

模式図で肺や肺胞を見ると、肺の内部空間に浮いている或いはぶら下がっているようにも見えますが、それでは重力に耐えられませんので、「間質」で支えられています。

 

第15項(過去3回出題)

胸部の左右両側に1対ある。肺自体には肺を動かす筋組織がないため、自力で膨らんだり縮んだりするのではなく、横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮して呼吸運動が行われている。
肺は、胸部の左右に1対あり、肺自体には肺を動かす筋組織はない。(H23)
呼吸運動は、肺自体の筋組織が拡張・収縮することにより行われている。(H24)
肺には肺を動かす筋組織があるため、自力で膨らんだり縮んだりすることによって、拡張・収縮して呼吸運動が行われている。(H29)

中学生の理科の問題ですね。筒の中にゴム風船を入れて、筒の底に紐をつけたゴム皮を張り、ひもを引っ張ると風船が膨らむ。という実験をやりませんでしたか?

肺には筋肉はありません。横隔膜が下がったり、肋間筋で胸を広げることで胸腔を広げることで肺が膨らみ、呼吸ができるのです。

因みに横隔膜が下がる呼吸を「腹式呼吸」と言います。

 

この項目はさらっと押さえて、1問ゲットしましょう。

 

 

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  第2章関連リンク======================

第2章 出題傾向(H21~29年)

Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問)

 1-1)消化器系

 1-2)呼吸器系

 1-3)循環器系

 1-4)泌尿器系

 2-1)目

 2-2)鼻、3)耳

 3-1)外皮系

 3-2)骨格系、3)筋組織

 4-1)中枢神経系 、2)末梢神経系

Ⅱ 薬が働く仕組み (3問) 

 1)薬の生体内運命

 2)薬の体内での働き

 3)剤形ごとの違い、適切な使用方法

Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)

 1-1)ショック(アナフィラキシー)

 1-2)重篤な皮膚粘膜障害

 1-3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等

 2-1)精神神経障害、2)無菌性髄膜炎

 3-1)消化器系に現れる副作用、2)呼吸器系に現れる副作用

 3-3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用

 3-6)皮膚に現れる副作用

 

第2章「I 人体の構造と働き」1-1)消化器系

1-1)消化器系

 

1-1)消化器系 からはおおよそ3~5問の出題があります。

ページ数は4.5pですので、1ページ1問は出る、といったところです。

出題されそうな項目は限定できます。しっかり押さえておきましょう。

 

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第4項(過去4回出題)

消化には、消化腺から分泌される消化液による化学的消化と、咀嚼(食物を噛み、口腔内で粉砕すること)や消化管の運動による機械的消化とがある。
消化には、消化腺から分泌される消化液による化学的消化と、咀嚼や消化管の運動による機械的消化とがある。(H23)
消化液に含まれる消化酵素の作用によって飲食物を分解することを化学的消化という。(H25)
口腔における咀嚼や、消化管の運動などによって消化管の内容物を細かくして消化液と混和し、消化を容易にすることを機械的消化という。(H25)
化学的消化とは、消化液に含まれる消化酵素の作用によって飲食物を分解することをいう。(H28)

過去問は全てYesです。

消化酵素などによる「化学的消化」と噛む、腸が動くなどの「機械的消化」があると押さえておきましょう。

 

(a)口腔

第9項(過去6回出題)…必出です!

唾液には、デンプンをデキストリン麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう)が含まれ、また、味覚の形成にも重要な役割を持つ。 唾液は、リゾチーム等の殺菌・抗菌物質を含んでおり、口腔粘膜の保護・洗浄、殺菌等の作用もある。
唾 液には、消化酵素(プチアリン)や殺菌・抗菌物質(リゾチーム等)が含まれている。(H22)
唾 液には、消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう)やリゾチーム等の殺菌・抗菌物質が含まれている。(H24)
唾液には、デンプンをデキストリン麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう。)が含まれている。(H26)
唾液には、デンプンを分解する消化酵素が含まれる。(H28)
デンプンをデキストリン麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう。)が含まれる。(H29)
リゾチーム等の殺菌・抗菌物質を含んでおり、口腔粘膜の保護・洗浄、殺菌等の作用もある。(H29)

こちらも過去問は全てYesです。

唾液には消化、味覚形成、口腔粘膜の保護・洗浄・殺菌などの役割があります。

また、殺菌・抗菌物質のリゾチームを含んでいます。

覚えきれない場合は、唾液の問題はYesで勝負してもいいでしょう。

 

(b)咽頭、食道

第13項(過去4回出題)

嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのでなく、食道の運動によって胃に送られる。
嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのではなく、食道の運動によって胃に送られる。(H21)
嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのではなく、食道の運動によって胃に送られる。(H24)
嚥下された飲食物は、食道の運動によって胃に送られるのではなく、重力によって胃に落ち込む。(H28)
嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのでなく、食道の運動によって胃に送られる。(H29)

ごっくんと飲み込んだ後は逆立ちしても胃に到着するよ、ということです。(良い子はマネしないでね)

 

第15項(過去4回出題)

食道は喉もとから上腹部のみぞおち近くまで続く、直径1~2cmの管状の器官で、消化液の分泌腺はない。
食道は喉元から上腹部のみぞおち近くまで続く管状の器官で、消化液の分泌腺はない。(H21)
食道は喉もとから上腹部のみぞおち近くまで続く管状の器官で、消化液の分泌腺はない。(H24)
食道には、消化液の分泌腺がある。(H28,29)

直径1~2cmというのは、大人の手の人差し指または親指くらいの太さです。

食道は口から胃に食べ物を運ぶのが役割で、食道では消化は行われないし、消化液も分泌されません。

 

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(c)胃

第17項

胃の内壁は粘膜で覆われて多くのひだをなしている。粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、ペプシノーゲンなどを分泌している。
胃の内壁の粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、ペプシノーゲンを分泌している。(H21)
胃の内壁は、ひだがなく平滑となっている。(H24)
胃内壁の粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、ペプシノーゲンなどを分泌している。(H25)
胃の内壁の粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、トリプシノーゲンを分泌している。(H28)

胃粘膜には多くのひだ>無数の微細な孔>胃腺につながっている

胃腺からは胃液(=胃酸+ペプシノーゲン)が分泌される

ということを押さえておきましょう。

 

第22項

食道から送られてきた内容物は、胃の運動によって胃液と混和され、かゆ状となって小腸に送り出されるまで数時間、胃内に滞留する。滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的短く、脂質分の多い食品の場合には比較的長い。
胃内容物滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的長く、脂質分の多い食品の場合には比較的短い。(H22)
脂質分の多い食品は、炭水化物主体の食品より胃内の滞留時間が比較的短い。(H24)
食道から送られてきた内容物は、胃の運動によって胃液と混和され、かゆ状となって小腸に送り出されるまで数時間、胃内に滞留する。(H25,28)

炭水化物は消化されやすく、脂質は消化に時間がかかるんです。脂っこいものは胃もたれしやすい、というのを思い出せば簡単ですよね。

 

 

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(e)膵臓

第30項(過去4回出題)

膵液は弱アルカリ性で、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要である。
膵(すい)液は、アルカリ性であり、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要である。(H21)
膵液は、中性であり、胃で酸性となった内容物を中和することはできない。(H24)
膵液は弱酸性である。(H27)
膵液は酸性で、胃でアルカリ性となった内容物を中和する。(H29)

膵液の液性の問題で、すべてNoです。

胃液は酸性、膵液は弱アルカリ性で、最終的に中和されます。

 

 

第31項(過去6回出題)

膵臓は、炭水化物、蛋白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。
膵(すい)臓は、炭水化物、蛋たん白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。(H21)
膵 すい 臓は、炭水化物、蛋白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。(H23)
膵臓は、炭水化物、蛋 白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。(H24)
膵臓は、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。(H26)
膵臓は膵液アミラーゼやリパーゼなど、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化する酵素の供給を担っている。(H27)
膵臓では、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化する酵素の供給は担っていない。(H29)

唾液は主に炭水化物を消化

胃液は主に蛋白質を消化

膵液は炭水化物、蛋白質、脂質を消化します。

 

第32項(過去6回出題)

膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)等を血液中に分泌する内分泌腺でもある。
膵(すい)臓は、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)を十二指腸に分泌する。(H21)
また、膵(すい)臓は、消化腺せんであるとともに、( b )を調節するホルモン等を血液中に分泌する内分泌腺せんでもある。(H22)
膵 すい 臓は、消化腺 せん であるとともに、血圧を調節するホルモンを血液中に分泌する内分泌腺 でも ある。(H23)
膵臓は、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)を分泌することはない。(H24)
膵臓は、グルカゴンを血液中に分泌する。(H27)
膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)等を血液中に分泌する内分泌腺でもある。(H29)

膵臓は血糖値を調節する重要な役割を持っています。

膵液は十二指腸に分泌されますが、ホルモンは血液中に分泌されます。

 

第33項(過去4回出題)

胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を十二指腸へ分泌する。
膵(すい)臓は、膵(すい)液を大腸へ分泌する。(H21)
膵臓は、膵液を大腸へ分泌する。(H24)
膵臓は、胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を空腸へ分泌する。(H27)
膵臓は、胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を十二指腸へ分泌する。(H29)

膵液は胃酸を中和する働きも重要です。

胃酸は強酸なのでなるなるべく早く中和する必要があります。そのため「十二指腸」に分泌される、と覚えておきましょう。

 

第40項

小腸で吸収されたブドウ糖は、血液によって肝臓に運ばれてグリコーゲンとして蓄えられる。グリコーゲンは、ブドウ糖が重合してできた高分子多糖で、血糖値が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。
小腸で吸収されたグリコーゲンは、血液によって肝臓に運ばれてブドウ糖として蓄えられる。(H22)
小腸で吸収されたブドウ糖は、血液によって肝臓に運ばれて( a )として蓄えられる。 ( a )は、( b )が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。(H23)
肝臓に蓄えられたグリコーゲンは、血糖値が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。(H27,28)
腸で吸収された( a )は、血液によって肝臓に運ばれて( b )として蓄えられる。( b )は、( a )が重合してできた高分子多糖で、血糖値が下がったときなど、必要に応じて( a )に分解されて血液中に放出される。(H29)

ブドウ糖⇔グリコーゲンの関係を理解しておきましょう。

 

第42項

肝臓は、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等のほか、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンの貯蔵臓器でもある。
肝臓は脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等のほか、水溶性ビタミンであるビタミンB6、B12等の貯蔵臓器でもある。(H22)
ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンの貯蔵臓器であるが、ビタミンAやD等の脂溶性ビタミンの貯蔵臓器ではない。(H24)
肝臓は、ビタミンA、D等の脂溶性ビタミンは貯蔵するが、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンは貯蔵しない。(H27)
肝臓は、脂溶性ビタミンを貯蔵することはできるが、水溶性ビタミンを貯蔵することはできない。(H28)

 

 肝臓は素晴らしい化学工場と倉庫を兼ね備えた臓器です。

グリコーゲンも貯蔵するし、ビタミンは脂溶性も、水溶性も貯蔵できます。

 

ここで取り上げた12題だけでも、しっかり押さえておけば3問は正解できると思いますよ。

 

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  第2章関連リンク======================

第2章 出題傾向(H21~29年)

Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問)

 1-1)消化器系

 1-2)呼吸器系

 1-3)循環器系

 1-4)泌尿器系

 2-1)目

 2-2)鼻、3)耳

 3-1)外皮系

 3-2)骨格系、3)筋組織

 4-1)中枢神経系 、2)末梢神経系

Ⅱ 薬が働く仕組み (3問) 

 1)薬の生体内運命

 2)薬の体内での働き

 3)剤形ごとの違い、適切な使用方法

Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)

 1-1)ショック(アナフィラキシー)

 1-2)重篤な皮膚粘膜障害

 1-3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等

 2-1)精神神経障害、2)無菌性髄膜炎

 3-1)消化器系に現れる副作用、2)呼吸器系に現れる副作用

 3-3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用

 3-6)皮膚に現れる副作用

 

H30年度 登録販売者試験《東海北陸地区》結果!

昨日10月19日に合格発表がありました。

 

東海北陸6県(愛知、静岡、岐阜、三重、石川、富山)の合格者数、合格率などをまとめました。

 

昨年の合格率から各県とも大幅にダウンしています。

問題はまだ見ていないのですが、難しかったのかもしれませんね。

 

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合格率上位は昨年に引き続き、静岡>三重>愛知 で変わらずでした。

 

これからも東海北陸6県で登録販売者試験を受験する人に役立つように記事を作っていきます。

最強対策 コンテンツ集

出題傾向は第1~5章すべて掲載

出題詳細は第1~5章すべて掲載

(2019年8月15日更新)

 

 

第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識(出題傾向) 

 

Ⅰ 医薬品概論(3~4問)

    1)医薬品の本質 (1~2問)

 2)医薬品のリスク評価(1問)

 3)健康食品(1問)

 
Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因(10~12問)

 1)副作用(2問)

 2)不適正な使用と有害事象

 3)他の医薬品や食品との相互作用、飲み合わせ

 4)小児、高齢者等への配慮

  (a)小児

  (b)高齢者(c)妊婦及び妊娠していると思われる女性

  (d)母乳を与える女性(授乳婦)(e)医療機関で治療を受けている人等

 5)プラセボ効果(1問)

 6)医薬品の品質(1問)


Ⅲ 適切な医薬品選択と受診勧奨(2~3問)

 1)一般用医薬品で対処可能な症状等の範囲

 2)販売時のコミュニケーション

Ⅳ 薬害の歴史(4~5問)

 1)医薬品による副作用等に対する基本的考え方
 2)医薬品による副作用等にかかる主な訴訟
   (a)サリドマイド訴訟(b)スモン訴訟

    (c)HIV訴訟(d)CJD訴訟 とまとめ

 

 

第2章 人体の働きと医薬品 (出題傾向)

Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問) 

 1 胃・腸、肝臓、肺、心臓、腎臓などの内臓器官(6~9問) 

 1)消化器系

 2)呼吸器系

 3)循環器系

 4)泌尿器系 

 2 目、鼻、耳などの感覚器官(1~2問)

 1)目

 2)鼻、3)耳 

 3 皮膚、骨・関節、筋肉などの運動器官(1~2問)

 1)外皮系

 2)骨格系、3)筋組織 

 4 脳や神経系の働き(1問)

 1)中枢神経系 、2)末梢神経系

  

Ⅱ 薬が働く仕組み (3問) 

  1)薬の生体内運命

  2)薬の体内での働き

  3)剤形ごとの違い、適切な使用方法 

Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)

  1 全身的に現れる副作用

  1)ショック(アナフィラキシー)、アナフィラキシー様症状

  2)重篤な皮膚粘膜障害

  3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等

 2 精神神経系に現れる副作用

  1)精神神経障害、2)無菌性髄膜炎

 3 体の局所に現れる副作用

  1)消化器系に現れる副作用、2)呼吸器系に現れる副作用

  3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用

  6)皮膚に現れる副作用

 

第3章 主な医薬品とその作用(出題傾向) 

Ⅰ 精神神経に作用する薬(7~8問) 

 1 かぜ薬 (3~4問)

  1)かぜの諸症状、かぜ薬の働き

  2)主な配合成分等

  3)主な副作用、相互作用、受診勧奨 

 2 解熱鎮痛薬 (1~2問)
  1)痛みや発熱が起こる仕組み、解熱鎮痛薬の働き
  2)代表的な配合成分等、主な副作用
  3)相互作用、受診勧奨

 3 眠気を促す薬 (0~1問)
  1)代表的な配合成分等、主な副作用
  2)相互作用、受診勧奨等

 4 眠気を防ぐ薬 (1問)
  1)カフェインの働き、主な副作用
  2)相互作用、休養の勧奨等

 5 鎮暈(うん)薬(乗物酔い防止薬)(1問)
  1)代表的な配合成分、主な副作用
  2)相互作用、受診勧奨等

 6 小児の疳(かん)を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)  (0~1問)
  1)代表的な配合生薬等、主な副作用
  2)相互作用、受診勧奨

Ⅱ 呼吸器官に作用する薬(3~4問)

 1 咳止め・痰を出しやすくする薬(鎮咳去痰薬)(2~3問)

  1)咳や痰が生じる仕組み、鎮咳去痰薬の働き 2)a

  2)代表的な配合成分等、主な副作用 bcd

  2)代表的な配合成分等、主な副作用 efg 、3)相互作用、受診勧奨
 2 口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽(そう)薬) (1問)

  総論

  1)代表的な配合成分等、主な副作用

  2)相互作用、受診勧奨

Ⅲ 胃腸に作用する薬(4~6問)

 1 胃の薬(制酸薬、健胃薬、消化薬)( 6.5 p) (1~3問)

  1)胃の不調、薬が症状を抑える仕組み
  2)代表的な配合成分等、主な副作用、相互作用、受診勧奨

 2 腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬) ( 9 p) (0~2問)

  1)腸の不調、薬が症状を抑える仕組み
  2)代表的な配合成分等、主な副作用
  3)相互作用、受診勧奨

 3 胃腸鎮痛鎮痙薬 ( 2.5 p) (0~1問)

  1)代表的な鎮痙成分、症状を抑える仕組み、主な副作用

  2)相互作用、受診勧奨

 4 その他の消化器官用薬 ( 3.5 p) (1~2問)

  1)浣腸薬
  2)駆虫薬

Ⅳ 心臓などの器官や血液に作用する薬(3~4問)

 1 強心薬 ( 3.2 p)(1問)

  1)動悸、息切れ等を生じる原因と強心薬の働き
  2)代表的な配合成分等、主な副作用
  3)相互作用、受診勧奨

 2 高コレステロール改善薬 ( 3 p)(1~2問)
  1)血中コレステロールと高コレステロール改善成分の働き
  2)代表的な配合成分、主な副作用
  3)生活習慣改善へのアドバイス、受診勧奨等

 3 貧血用薬(鉄製剤) ( 2 p)(1問)

  1)貧血症状と鉄製剤の働き
  2)代表的な配合成分、主な副作用
  3)相互作用、受診勧奨等

 4 その他の循環器用薬 ( 2.5 p)(0~1問)

  1)代表的な配合成分等、主な副作用
  2)相互作用、受診勧奨等

Ⅴ 排泄に関わる部位に作用する薬(7.5p)(2~3問)

 1 痔の薬 (1~3問)
  1)痔の発症と対処、痔疾用薬の働き
  2)代表的な配合成分等、主な副作用
  3)相互作用、受診勧奨
 2 その他の泌尿器用薬 (0~1問)
  1)代表的な配合成分等、主な副作用
  2)相互作用、受診勧奨

Ⅵ 婦人薬(1~2問)

  1)適用対象となる体質・症状
  2)代表的な配合成分等、主な副作用
  3)相互作用、受診勧奨

Ⅶ 内服アレルギー用薬(鼻炎用内服薬を含む)(6p)(1~3問)

  1)アレルギーの症状、薬が症状を抑える仕組み
  2)代表的な配合成分等、主な副作用
  3)相互作用、受診勧奨

Ⅷ 鼻に用いる薬(3p)(1問)

  1)代表的な配合成分、主な副作用
  2)相互作用、受診勧奨

Ⅸ 眼科用薬(5.5p)(2問)

  1)目の調節機能を改善する配合成分
  2)目の充血、炎症を抑える配合成分
  3)目の乾きを改善する配合成分
  4)目の痒 かゆ みを抑える配合成分
  5)抗菌作用を有する配合成分
  6)その他の配合成分(無機塩類、ビタミン類、アミノ酸)と配合目的

Ⅹ 皮膚に用いる薬(2~4問)

  1)きず口等の殺菌消毒成分 ( 3 p)

  2)~6)(12p)

   2)痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分
   3)肌の角質化、かさつき等を改善する配合成分
   4)抗菌作用を有する配合成分
   5)抗真菌作用を有する配合成分
   6)頭皮・毛根に作用する配合成分

XI 歯や口中に用いる薬(1~2問)

 1 歯痛・歯槽膿漏用薬 ( 3 p)

  1)代表的な配合成分、主な副作用
  2)相互作用、受診勧奨

 2 口内炎用薬 ( 1.5 p)

  1)代表的な配合成分、主な副作用
  2)相互作用、受診勧奨

Ⅻ 禁煙補助剤 ( 2 p)(1問)

  1)喫煙習慣とニコチンに関する基礎知識
  2)主な副作用、相互作用、禁煙達成へのアドバイス・受診勧奨

XIII 滋養強壮保健薬 ( 6.5 p)(2問)

  1)医薬品として扱われる保健薬
  2)ビタミン、カルシウム、アミノ酸等の働き、主な副作用
  3)代表的な配合生薬等、主な副作用
  4)相互作用、受診勧奨

XIV 漢方処方製剤・生薬製剤 ( 6 p)(1~3問)

 1 漢方処方製剤
  1)漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方
  2)代表的な漢方処方製剤、適用となる症状・体質、主な副作用
  3)相互作用、受診勧奨
 2 その他の生薬製剤
  1)代表的な生薬成分、主な副作用
  2)相互作用、受診勧奨

XV 公衆衛生用薬(2~3問)

  1 消毒薬( 2.5 p)

  1)感染症の防止と消毒薬
  2)代表的な殺菌消毒成分、取扱い上の注意等

 2 殺虫剤・忌避剤 ( 6.5 p)

  1)衛生害虫の種類と防除
  2)代表的な配合成分・用法、誤用・事故等への対処

XVI 一般用検査薬( 4 p)(1問)

 1 一般用検査薬とは
 2 尿糖・尿タンパク検査薬
  1)尿中の糖・タンパク値に異常を生じる要因
  2)検査結果に影響を与える要因、検査結果の判断、受診勧奨
 3 妊娠検査薬
  1)妊娠の早期発見の意義
  2)検査結果に影響を与える要因、検査結果の判断、受診勧奨

 

第4章 薬事関係法規・制度(出題傾向)

Ⅰ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の目的等( 0.5 p) (0~1問)

 

Ⅱ 医薬品の分類・取扱い等(10~12問)

 1)医薬品の定義と範囲

  【総論】

  【一般用医薬品、要指導医薬品と医療用医薬品】【毒薬・劇薬】

  【生物由来製品】【一般用医薬品のリスク区分】

 2)容器・外箱等への記載事項、添付文書等への記載事項 ( 2 p) (1問)

 3)医薬部外品、化粧品、保健機能食品等

  【医薬部外品】【化粧品】

  【保健機能食品等の食品】

Ⅲ 医薬品の販売業の許可(5~7問)

 1)許可の種類と許可行為の範囲 ( 6.5 p)(3~5問)

   【総論】(a)薬局

   (b)店舗販売業(c)配置販売業

 2)リスク区分に応じた販売従事者、情報提供及び陳列等 ( 14 p) (1~3問)

Ⅳ  医薬品販売に関する法令遵守(3~4問)

 1)適正な販売広告 ( 2.5 p)(1~2問)

 2)適正な販売方法 ( 1 p)(1問)

 3)行政庁の監視指導、苦情相談窓口 ( 3.5 p)(1問)

 

 

第5章 医薬品の適正使用・安全対策(出題傾向)

Ⅰ 医薬品の適正使用情報(10~12問)

 1)添付文書の読み方(7~9問)

 2)製品表示の読み方(1~2問)、3)安全性情報など、その他の情報(1~2問)

Ⅱ 医薬品の安全対策(2~4問)

 1 医薬品の副作用情報等の収集、評価及び措置(0~2問)
  1)副作用情報等の収集
  2)副作用情報等の評価及び措置

 2 医薬品による副作用等が疑われる場合の報告の仕方(1~2問)

Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済(3~4問)

 1)医薬品副作用被害救済制度(1問)
 2)医薬品副作用被害救済制度等への案内、窓口紹介(2~3問)

 

Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策(1問)
Ⅴ 医薬品の適正使用のための啓発活動(1問)

 第5章 別表

 5-1.主な使用上の注意の記載とその対象成分・薬効群等
 5-2.主な使用上の注意の記載とその対象成分・薬効群等
 5-3.「医薬品・医療機器安全性情報」:一般用医薬品に関連する主な記事
 5-4.企業からの副作用等の報告
 5-5.医薬品安全性情報報告書
 (参考)主な情報入手先、受付窓口等 

 

 

第1章「Ⅳ 薬害の歴史」2)cd:出題詳細 とまとめ

4つの薬害訴訟について、それぞれ1問ずつ出題されると思っておきましょう。

 

2)医薬品による副作用等にかかる主な訴訟

(c) HIV訴訟(d) CJD訴訟

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(c) HIV訴訟

 

H29年は頻出問題と、初出題や2回目の出題と別れていましたが、概ね過去3回以上出題されているところを押さえておけばいいでしょう。

第1項(過去8回出題)必出です!

HIV訴訟とは、血友病患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血漿(しょう)から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
HIV訴訟は、血友病患者が、プリオンが混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。(H21)
ヒト免疫不全ウイルスのことをHIVという。(H22)
血友病患者が、HIVが混入した原料血漿から製造されたアルブミン製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。(H22)
( a )患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料( b )から製造され た血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟で ある。(H23)
脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染したことに対する損害賠償訴訟である。(H24)
HIV訴訟とは、( a )患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した( b )から製造された( c )製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。(H25)
HIV訴訟とは、血友病患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血漿から 製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。(H27)
血友病患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。(H28,29)

原因物質について、次項の「CJD訴訟」と混同してミスを誘う出題がチョクチョクとあります。

HIV訴訟とは、

血友病患者」が

「ヒト免疫不全ウイルス(HIV)」が混入した

「原料血漿」から製造された「血液凝固製剤」の投与を受けてHIVに感染した

ことに対する訴訟です。

H21年、24年はCJD訴訟と混同していますね。

H22年は「血液凝固製剤」のところを「アルブミン製剤」としている違いに気づきましょう。

 

第3項(過去4回出題)

本訴訟の和解を踏まえ、国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取組みを推進してきている。
HIV訴訟の和解を踏まえ、国は、HIV感染者に対する恒久対策として、拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の取組みを推進している。(H22)
本訴訟の和解を踏まえ、国は、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備等の様々な取組みを推進してきている。(H24)
エイズ治療研究開発センターが整備された。(H25)
この訴訟の和解を踏まえ、国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進している。(H28)

全てYesです。ここでも難しい政治がらみの話は全てYesだと思っていてよさそうですよ。

 

第6項

緊急に必要とされる医薬品を迅速に供給するための「緊急輸入」制度の創設等を内容とする改正薬事法が1996年に成立し、翌年4月に施行された。
緊急に必要とされる医薬品を迅速に供給するための「緊急輸入」制度が創設された。(H25)
(   )訴訟を契機として、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構(当時)との連携による承認審査体制の充実、製薬企業に対し従来の副作用報告に加えて感染症報告の義務づけ、緊急に必要とされる医薬品を迅速に供給するための「緊急輸入」制度の創設等を内容とする改正薬事法が1996年に成立し、翌年4月に施行された。(H26)
HIV訴訟を契機として、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構(当時)との連携による承認審査体制の充実、緊急に必要とされる医薬品を迅速に供給するための「緊急輸入」制度の創設等を内容とする改正薬事法が1996年に成立し、翌年4月に施行された。(H29)

ここも全てYesです。H26年の穴埋め問題は「HIV」が正解です。

緊急輸入⇔HIV訴訟 と関連して覚えておきましょう。

 

第7項

血液製剤の安全確保対策として検査や献血時の問診の充実が図られた。
HIV訴訟を契機に血液製剤の安全確保対策の1つとして、献血時の問診の充実が図られた。(H22)
献血時の問診の充実が図られた。(H25)
この訴訟を契機に、血液製剤の安全確保対策として検査や献血時の問診の充実が図られた。(H28)

ここも全てYesです。

 

(d) CJD訴訟

 

小問が沢山出題されるイメージで、ひっかけが多いですね。

第8項(過去7回出題)必出です!

外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H21)
CJD訴訟は、ヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹 (り)患したことに対する損害賠償訴訟である。(H23)
CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられたヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H25)
CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H26)
CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられていたウシ乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H27)
(a )外科手術等に用いられた( b )乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H28)
CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられていたウシ乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H29)

 CJD訴訟とは、

外科手術等」に用いられていた、

ヒト乾燥硬膜」を介して、

クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)」に罹患した、

ことに対する訴訟です。

類似疾患の狂牛病をイメージしてか、「ヒト乾燥硬膜」⇔「ウシ乾燥硬膜」で引っ掛けてくることがありますので注意しましょう。

※クロイツフェルト、ヤコブ、というのは人の名前(2人)です

 

第9項(過去7回出題)必出です!

CJDは、細菌でもウイルスでもない蛋(たん)白質の一種であるプリオンが原因とされている。
CJDは、細菌でもウイルスでもない蛋白質の一種であるプリオンが原因とされている。(H22)
CJDは、細菌の一種であるプリオンが原因とされる。(H23)
CJDは、ウイルスの一種であるプリオンが原因とされる。(H25)
CJDの原因は、細菌感染によるものではなく、ウイルス感染によるものである。(H26)
CJDは、ウイルスの一種であるプリオンが脳の組織に感染することによって発症する。(H27)
CJDは、( c )の一種であるプリオンが原因とされる。(H28)
CJDは、ウイルスの感染が原因とされる。(H29)

ほぼひっかけです。

通常は「感染」というと、細菌やウイルスが体内に入り込むことを言いますが、「蛋白質に感染」というのは違和感がありますね。

だから発見も遅れてしまっていたのかもしれません。

必ず出ます。プリオンは細菌でもウイルスでもない、蛋白質だ!覚えておきましょう。

 

第10項(過去4回出題)

プリオンの組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
CJDは認知症に類似した症状が現れるが、死に至る重篤なものはない。(H22)
CJDは、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。(H25,27)
プリオンが( a )の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。(H28)

CJDに罹患するといずれ死に至ると覚えておきましょう。 

 

第11項(過去4回出題)

国、輸入販売業者及び製造業者を被告として、1996年11月に大津地裁、1997年9月に東京地裁で提訴された。大津地裁東京地裁は2001年11月に和解勧告を行い、2002年3月に両地裁で和解が成立した。
CJD訴訟では、国は被告とならなかった。(H22)
CJD訴訟では、国を唯一の被告として提訴された。(H23)
CJD訴訟は、国、輸入販売業者及び製造業者を被告として提訴された。(H26)
CJD訴訟は、国、原因となった製品の輸入販売業者及び製造業者を被告として提訴された。(H29)

年月は問題ではありません。

被告は「国は入っているか?」「国だけか?」 という出題です。

全ての訴訟において、被告には「国も入っているし、国だけではない」と確認しておきましょう。

 

 

第12項(過去6回出題)

生物由来の医薬品等によるHIVやCJDの感染被害が多発したことにかんがみ、~(略)~2002年に行われた薬事法改正に伴い、生物由来製品の安全対策強化、独立行政法人医薬品医療機器総合機構による生物由来製品による感染等被害救済制度の創設等がなされた。
スモン訴訟を契機として、生物由来製品による感染等被害救済制度が創設された。(H23)
CJD訴訟を契機として、医薬品副作用被害救済制度が創設された。(H23,26)
CJD訴訟を契機に生物由来製品による感染等被害救済制度の創設がなされた。(H25)
CJD訴訟を契機に医薬品等安全性情報報告制度が創設された。(H27)
この訴訟を契機に、医薬品副作用被害救済制度が創設された。(H28)
CJD訴訟を一因として、2002年に行われた薬事法改正に伴い、生物由来製品の安全対策強化、独立行政法人医薬品医療機器総合機構による生物由来製品による感染等被害救済制度の創設等がなされた。(H29)

 サリドマイド訴訟、スモン訴訟の後⇒医薬品副作用被害救済制度

→医薬品の薬効や薬理作用による副作用に係る制度

HIV訴訟、CJD訴訟の後⇒生物由来製品による感染等被害救済制度

→何かに感染することで起こる被害に係る制度

制度の創設については、スモン訴訟の項目でも出題されますので、混同しないように注意しましょう。

 

これで完璧!薬害まとめ

 4つの薬害をまとめると次の表のようになります。

訴訟名 サリドマイド訴訟 スモン訴訟 HIV訴訟 CJD訴訟
どんな人が    一般用医薬品として 血友病患者 脳外科手術
なにで 催眠鎮静剤 整腸剤 血液凝固因子製剤 ヒト乾燥硬膜
何によって サリドマイド製剤 キノホルム製剤 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に汚染された原料血漿 プリオン(蛋白質)
何に罹患 出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常 亜急性脊髄視神経症(スモン) HIVに感染 クロイツフェルト・ヤコブ病CJD)に罹患
どんな症状(または作用)? 血管新生を妨げる

腹部の膨満感

→激しい腹痛を伴う下痢

→下半身の痺しびれや脱力、歩行困難

→麻痺は上半身に拡大

視覚障害→失明

(出題なし)

潜伏期間を経て、エイズ(後天性免疫不全症候群)を発症し、免疫力が低下し死に至ることもある

脳の組織に感染し、認知症に似た症状が現れ、死に至る重篤な神経難病
その後   医薬品副作用被害救済制度 生物由来製品による感染等被害救済制度

1章の締めにふさわしい?表を作ってみました。

これで完璧です!

1章で満点(20点)目指して頑張ってください。

 

第1章 関連項目リンク

第1章「Ⅰ医薬品概論」出題詳細① - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅰ医薬品概論」出題詳細② - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅰ医薬品概論」出題詳細③ - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」1):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」2):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」3):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」4)a:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」4)bc:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」4)de:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」5):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」6):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「III 適切な医薬品選択と受診勧奨」1):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「III 適切な医薬品選択と受診勧奨」2):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅳ 薬害の歴史」1)2)ab:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅳ 薬害の歴史」2)cd:出題詳細 とまとめ - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

 

第1章「Ⅳ 薬害の歴史」1)2)ab:出題詳細

Ⅳ薬害の歴史 からは毎年4~5問出題されます。

1)はH27年に初めて出題されて、H29年にも出題されましたが、H30年は出題されないかもしれませんね。

 

2)からは4つの薬害から各1問出題されると思っておきましょう

 

1)医薬品による副作用等に対する基本的考え方

 

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テキストはわずか8行だけですので、しっかり読んで理解しましょう。

一応出題詳細を見ておくと、

医薬品は、人体にとって本来異物であり、治療上の効能・効果とともに何らかの有害な作用(副作用)等が生じることは避けがたいものである。
医薬品は、人体にとって本来異物であり、治療上の効能・効果とともに何らかの有害な作用(副作用)等が生じることが避けがたいものである。(H29)
副作用は、眠気や口渇等の比較的よく見られるものから、日常生活に支障を来す程度の健康被害を生じる重大なものまで様々である。
医薬品による副作用には、眠気、口渇等の比較的よく見られるものは含まない。(H27)
それまでの使用経験を通じて知られているもののみならず、科学的に解明されていない未知のものが生じる場合もある。
医薬品の副作用として、科学的に解明されていない未知のものが生じる場合もある。(H29)
医薬品の副作用被害やいわゆる薬害は、医薬品が十分注意して使用されたとしても起こり得るものである。
医薬品の副作用は、医薬品が十分注意して使用されれば起こらないものである。(H27)
いわゆる薬害は、医薬品を十分注意して使用すれば起こらない。(H29)

副作用の程度は様々であり、医薬品を十分注意して使用したとしても避けられないこともある。ということを理解しておきましょう。

だからこそ、医薬品販売に係る専門家が安全性の確保への努力を惜しまないことが求められるのです。

 

 

2)医薬品による副作用等にかかる主な訴訟

 

最後に4つの薬剤訴訟のポイントをまとめますが、まずがいつもの流れで。。。

(a) サリドマイド訴訟 (b) スモン訴訟

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どれも必出問題ですので、ざっと見ていきましょう。

(a) サリドマイド訴訟

 

第1項(過去6回出題)

催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
サリドマイド訴訟は、妊娠している女性がサリドマイド製剤を使用したことにより、出生児に四肢欠損等が発生したことに対する損害賠償訴訟である。(H21,24)
サリドマイド訴訟とは、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟をいう。(H25)
サリドマイド訴訟は、サリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。(H26)
サリドマイド訴訟は、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。(H27)
妊娠している女性が、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。(H28)

全てYesNo問題で答えは全てYesです。

「催眠鎮静剤」の

サリドマイド製剤」で

「出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常」が発生した

ことに対する訴訟です。

 

第3項(過去4回出題)

サリドマイドは催眠鎮静成分として承認された(その鎮静作用を目的として、胃腸薬にも配合された)が、副作用として血管新生を妨げる作用もあった。
サリドマイドは催眠鎮静成分として承認されたが、副作用として血管新生を妨げる作用もあった。(H24)
サリドマイド製剤は、一般用医薬品としても販売されていた。(H25)
サリドマイドは催眠鎮静剤や胃腸薬に配合されていた。(H26)
過去には、催眠鎮静成分として承認され、その鎮静作用を目的として、胃腸薬にも配合されていた。(H29)

全てYesです。が、H25年の出題「サリドマイド製剤は、一般用医薬品としても販売されていた。」はテキストには明記されていないので非常に難しいですが、「一般用医薬品の胃薬に配合されていたので被害が増えた」と覚えておきましょう。

  

第6項(過去4回出題)

血管新生を妨げる作用は、サリドマイド光学異性体のうち、一方の異性体( S体)のみが有する作用であり、もう一方の異性体( R 体)にはなく、また、鎮静作用は R 体のみが有するとされている。サリドマイドが摂取されると、 R 体と S 体は体内で相互に転換するため、 R 体のサリドマイドを分離して製剤化しても催奇形性は避けられない。
サリドマイド光学異性体のうち、R体には有害作用がないことから、R体のサリドマイドを分離して製剤化すると催奇形性を避けることができる。(H24,26)
サリドマイドは、光学異性体のS体に血管新生を妨げる作用がある。(H25)
血管新生を妨げる作用は、サリドマイド光学異性体のうち、一方の異性体であるS体のみが有するため、もう一方の異性体であるR体のサリドマイドを分離して製剤化すれば催奇形性は避けられる。(H28)

光学異性体…右手と左手のような関係です。鏡合わせでしか一致しない関係で、それぞれ役割が違うことがあります。(利き手が得意なこと、非利き手が得意なことがあるのに似ています)

・血管新生阻害作用:S体のみ

・体内でS体とR体が一定の割合になるように相互に転換(化学変化)する

⇒R体だけの製剤を作ったとしても催奇形性は避けられない ということになります。

 

第7項(過去6回出題)

1961年11月、西ドイツのレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、西ドイツでは製品が回収されるに至った。一方、我が国では、同年12月に西ドイツ企業から勧告が届いており、かつ翌年になってからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月まで行われず、販売停止及び回収措置は同年9月であるなど、対応の遅さが問題視された。
日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業からの勧告を受け、直ちにサリドマイド製剤の販売停止及び回収措置がなされ、対応が早いとされた。(H21)
日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業からの勧告を受け、かつ翌年になってからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月まで 行われず、販売停止及び回収措置も同年9月であるなど、対応の遅さが問題視されていた。(H24)
サリドマイド製剤は、1961年、西ドイツ(当時)のレンツ博士から副作用について警告が発せられ、日本では、同年速やかに販売停止及び回収措置がとられた。(H25)
日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業からの勧告を受け、かつ翌年になってからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月まで行われず、販売停止及び回収措置も同年9月であるなど、対応の遅さが問題視されていた。(H26)
日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業から勧告が届いており、かつ翌年になってからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月まで行われず、販売停止及び回収措置は同年9月であるなど、対応の遅さが問題視された。(H28)
サリドマイドによる薬害事件は、日本でのみ被害が発生し、出荷停止、販売停止及び回収措置等の対応の遅さが問題視された。(H29)

サリドマイド製剤はドイツでも販売されていて先に薬剤が発生したために、ドイツから日本に勧告、警告が届いていたが、日本の対応の遅さが問題とされたことを理解しておきましょう。

※「〇年〇月」は覚えてなくても大丈夫です!

 

 (b) スモン訴訟

 

第9項(過去8回出題)

整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(英名Subacute Myelo-Optico-Neuropathyの頭文字をとってスモンと呼ばれる。)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
スモン訴訟は、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹(り)患したことに対する損害賠償訴訟である。(H21)
スモン訴訟は、( a )剤として販売されていた( b )製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹(り)患したことに対する損害賠償訴訟である。(H22)
スモン訴訟は、解熱鎮痛薬として販売されていたアミノ酸製剤を使用したことにより、薬物依存を形成したことに対する損害賠償訴訟である。(H23)
整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、( a )に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H24)
スモン訴訟は、解熱鎮痛薬として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H25)
スモン訴訟とは、鎮痛剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H27)
(   )として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症 (英名Subacute Myelo-Optico-Neuropathyの頭文字をとってスモンと呼ばれる。)に罹患したこ とに対する損害賠償訴訟である。(H28)
整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(英名Subacute Myelo-Optico-Neuropathy の頭文字をとってスモンと呼ばれる。)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(H29)

「整腸剤」の

「キノホルム製剤」で

「亜急性脊髄視神経症(スモン)」に罹患したことに対する訴訟です。 

 

第10項(過去6回出題)

スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。
スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。(H23)
スモンはその症状として、初期には腹部の( b )から激しい腹痛を伴う( c )を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。(H24)
スモンの症状は、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。(H25)
スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺 (しび)れや脱力、歩行困難等が現れる。(H26)
スモンはその症状として、激しい腹痛を伴う下痢、下半身の痺れ、歩行困難等が現れるが、 麻痺が上半身に拡がることはない。(H27)
スモンは、その症状として初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。(H28)

症状の経過は、

腹部膨満感⇒激しい腹痛&下痢⇒下半身の痺れ・脱力・歩行困難⇒上半身に麻痺拡大⇒視覚障害・失明

となっています。

お腹→下半身→上半身→目という流れを覚えておきましょう

 

第11項

キノホルム製剤は、1924年から整腸剤として販売されていたが、1958年頃から消化器症状を伴う特異な神経症状が報告されるようになり、米国では1960年にアメーバ赤痢に使用が制限された。
サリドマイド製剤と異なり、キノホルム製剤は、一般用医薬品として販売されていた製品ではない。(H27)
スモンの原因となったキノホルム製剤は、米国では1960年になって、アメーバ赤痢に使用が限定された。(H27)
キノホルム製剤には、一般用医薬品として販売されていた製品もある。(H29)

 サリドマイド製剤と同様一般用医薬品として販売されていたものもあります。

 

第13項

1971年5月に国及び製薬企業を被告として提訴された。被告である国は、スモン患者の早期救済のためには、和解による解決が望ましいとの基本方針に立って、1977年10月に東京地裁において和解が成立して以来、各地の地裁及び高裁において和解が勧められ、1979年9月に全面和解が成立した。
スモン訴訟は、未だ和解が成立していない。(H25)
スモン訴訟は、国及び製薬企業を被告として提訴されたものであり、和解が成立した例はない。(H26)
スモン訴訟の被告である国は、スモン患者の早期救済のためには、和解による解決が望ましいとの基本方針に立っているが、全面和解には至っていない。(H29)

 すでに全面和解しています。

年月は全く問題ではありませんので安心してください。

 

第14項

スモン患者に対しては、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、世帯厚生資金貸付による生活資金の貸付、重症患者に対する介護事業が講じられている。
スモン患者に対しては、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、重症患者に対する介護事業等が講じられている。(H22)
スモン患者に対しては、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担等が講じられている。(H25)
スモン患者に対しては、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、重症患者に対する介護事業等が講じられている。(H26)

 なんか難しい政治の話はとりあえずYesでよさそうです。

 

第15項

サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、1979年、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
HIV訴訟を契機として、1979年に医薬品副作用被害救済制度が創設された。(H24)
スモン訴訟を契機として、生物由来製品による感染等被害救済制度が創設された。(H26)
スモン訴訟等を契機として、1979年、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。(H27)
HIV訴訟を契機として、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。(H29)

 サリドマイド訴訟、スモン訴訟の後=医薬品副作用被害救済制度

HIV訴訟、CJD訴訟の後=生物由来品による感染等被害救済制度

がそれぞれ創設されました。

 

確実に2点ゲットしましょう!!

 

 

 

第1章 関連項目リンク

第1章「Ⅰ医薬品概論」出題詳細① - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅰ医薬品概論」出題詳細② - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅰ医薬品概論」出題詳細③ - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」1):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」2):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」3):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」4)a:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」4)bc:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」4)de:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」5):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」6):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「III 適切な医薬品選択と受診勧奨」1):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「III 適切な医薬品選択と受診勧奨」2):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅳ 薬害の歴史」1)2)ab:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅳ 薬害の歴史」2)cd:出題詳細 とまとめ - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

 

第1章「III 適切な医薬品選択と受診勧奨」2):出題詳細

第1章Ⅲ 2)からは、恐らく1問しか出題されません。

H26年は出題なし、翌H27年は2問出題されました。

H29年は1問の出題だったので、H30年も1問出題されるでしょう。

ページ数の割には損な感じですが、常識問題ですので大丈夫ですよ。

 

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ポイントとしては、「購入者から確認しておきたい基本的なポイント」(第6~11項)と過去3回以上出題されている、第13項、第14項、第15項ですね。

 

まず「購入者から確認しておきたい基本的なポイント」(H21,23,27,28)

① 何のためにその医薬品を購入しようとしているか(購入者側のニーズ、購入の動機)
何のためにその医薬品を購入しようとしているか。(H23,27)
② その医薬品を使用するのは情報提供を受けている当人か、又はその家族等が想定されるか
その医薬品を使用するのは情報提供を受けている当人か、又はその家族等が想定されるのか。(H21)
その医薬品を使用する人は本人か、又はその家族等か。(H23)
③ その医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるか
その医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるのか。(H21)
その医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるか。(H27)
④ その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか
その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか。(H21,23,27)
⑤ その医薬品を使用する人が過去にアレルギーや医薬品による副作用等の経験があるか
その医薬品を使用する人が過去にアレルギーや医薬品による副作用等の経験があるか。(H21,23,27)
⑦ その医薬品がすぐに使用される状況にあるか(その医薬品によって対処しようとする症状等が現にあるか)
一般用医薬品は、家庭における常備薬として購入されることも多いことから、医薬品の販売に従事する専門家は、その医薬品がすぐに使用される状況にあるか把握に努めることが望ましい。(H24)
一般用医薬品の場合、すぐに使用する必要に迫られて購入されるとは限らず、家庭における常備薬として購入されることも多いことから、その医薬品がすぐに使用される状況にあるかどうかを把握するよう努めることが望ましい。(H28)

今までのところ、すべてYesNo問題で全て「Yes」です。

まだ出題されていないのは

⑥ その医薬品を使用する人が相互作用や飲み合わせで問題を生じるおそれのある他の医薬品や食品を摂取していないか

⑧ 症状等がある場合、それはいつ頃からか、その原因や患部等の特定はなされているか 

の2項です。①~⑧までしっかり押さえておきましょう。

 

第13項(過去3回出題)

購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しく、コミュニケーションが成立しがたい場合であっても、購入者側から医薬品の使用状況にかかる情報をできる限り引き出し、可能な情報提供を行っていくためのコミュニケーション技術を身につけるべきである。
購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しく、コミュニケーションが成立しがたい場合は、医薬品の販売に従事する専門家は、購入者から医薬品の使用状況にかかる情報を引き出す必要はない。(H24)
購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しい場合は、コミュニケーションを図る必要はない。(H27)

購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しい場合には、コミュニケーションを図る必要はない。(H28)

お客さんが無口でも、強面(こわもて)でもコミュニケーションを簡単に諦めたらだめですよ。 ということです。

 

第14項(過去3回出題)

情報提供を受ける購入者等が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状等がある場合には、言葉によるコミュニケーションから得られる情報のほか、その人の状態や様子全般から得られる情報も、状況把握につながる重要な手がかりとなる。
情報提供を受ける購入者等が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状等がある場合には、その人の状態や様子から状況を把握してはいけない。(H24)
購入者が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状等がある場合であっても、その人の状態や様子全般から得られる情報は、状況把握につながる重要な手がかりとはならない。(H25)

情報提供を受ける購入者が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状等がある場合には、言葉によるコミュニケーションから得られる情報のほか、その人の状態や様子全般から得られる情報も、状況把握につながる重要な手がかりとなる。(H29)

 「共感」という面からも、購入者(お客さん)の様子を「察する」ということはとても大事です。

 

第15項(過去3回出題)

購入者が医薬品を使用する状況は随時変化する可能性があるため、販売数量は一時期に使用する必要量とする等、販売時のコミュニケーションの機会が継続的に確保されるよう配慮がなされることも重要である。
購入者が医薬品を使用する状況は随時変化する可能性があるため、販売数量は一時期に使用する必要量とする等、販売時のコミュニケーションの機会が継続的に確保されるよう配慮がなされることも重要である。(H25)
購入者が医薬品を使用する状況は、随時変化する可能性があるため、販売数量は一時期に使用する必要量とする等、コミュニケーションの機会が継続的に確保できるよう配慮する。(H27)

購入者等が医薬品を使用する状況は随時変化する可能性があるため、販売数量は一時期に使用する必要量とする等、販売時のコミュニケーションの機会が継続的に確保されるよう配慮することが重要である。(H28)

たとえ常備薬にするとしても、一度にたくさん購入してそれっきり、となるのはよくないですよ。ということです。

売上のためにも、定期的にお店に足を運んでいただいて「その後お加減はいかがですか?」などとコミュニケーションを重ねていけると素晴らしいですね。

 

 

第1章 関連項目リンク

第1章「Ⅰ医薬品概論」出題詳細① - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅰ医薬品概論」出題詳細② - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅰ医薬品概論」出題詳細③ - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」1):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」2):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」3):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」4)a:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」4)bc:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」4)de:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」5):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅱ 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因」6):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「III 適切な医薬品選択と受診勧奨」1):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「III 適切な医薬品選択と受診勧奨」2):出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅳ 薬害の歴史」1)2)ab:出題詳細 - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

第1章「Ⅳ 薬害の歴史」2)cd:出題詳細 とまとめ - 登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》