第2章「Ⅱ薬の働く仕組み」3)剤形ごとの違い、適切な使用方法
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3)剤形ごとの違い、適切な使用方法
毎年概ね1問出題されます。2.5ページとやや範囲が広いので、ポイントをしっかり押さえておきたいですね。
第4項
① 口腔内崩壊錠 口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、水なしで服用することができる。固形物を飲み込むことが困難な高齢者や乳幼児、水分摂取が制限されている場合でも、口の中で溶かした後に、唾液と一緒に容易に飲み込むことができる。 |
口腔内崩壊錠は、口の中で唾液によって比較的速やかに溶けるため、水なしで服用できる。(H24) |
口腔内崩壊錠は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、水なしで服用することができ、口の中で溶かした後に、唾液と一緒に容易に飲み込むことができる。(H26) |
この剤形は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、水なしで服用することができる。固形物を飲み込むことが困難な高齢者や乳幼児、水分摂取が制限されている場合でも、口の中で溶かした後に、唾液と一緒に容易に飲み込むことができる。 口腔内崩壊錠 トローチ 軟膏剤 カプセル剤 散剤(H29) |
最近は医療用医薬品でも増えている口腔内崩壊錠についてです。
H24,26年どちらもYesですね。
H29年は5つの選択肢から選ぶ問題で、なんとこれで1問(=1点)でした。
第10項
固形製剤よりも飲み込みやすく、また、既に有効成分が液中に溶けたり分散したりしているため、服用後、比較的速やかに消化管から吸収されるという特徴がある。 |
内用液剤は、比較的速やかに消化管から吸収される点が特長で、血中濃度が上昇しやすいため、習慣性・依存性がある成分等が配合されている製品では、本来の目的以外の意図で服用する不適正な使用がなされることがある。(H21) |
内服液剤は固形製剤に比べ、飲み込みやすいが、消化管からの吸収は遅くなる。(H25) |
経口液剤は固形製剤に比べ、飲み込みやすいが、消化管からの吸収は遅い。(H27) |
経口液剤についての問題です。
剤形による吸収の速さは、
液剤 > 散剤 > 錠剤 と覚えておきましょう。
十数年前にはブ〇ン液という咳止めシロップに「メチルエフェドリン」という成分が配合されていたため、1回10mLの用法用量にもかかわらず、120mLを一気飲みするという不適切な使用が問題になりました。
※メチルエフェドリン:第3章でも出題される「交感神経作動(興奮)薬」に分類される成分で、覚せい剤の原料にもなる成分
第14項
一般的には、適用する部位の状態に応じて、適用部位を水から遮断したい場合には軟膏剤を用い、患部が乾燥していたり患部を水で洗い流したい場合等にはクリーム剤を用いることが多い。 |
外用局所に適用する剤型には、軟膏剤やクリーム剤があるが、適用部位を水から遮断する場合等には軟膏剤ではなくクリーム剤を用いる。(H21) |
外用局所に用いる剤形として、適用部位を水から遮断する場合等にはクリーム剤を用い、水で洗い流しやすくする場合等では軟膏剤を用いなければならない。(H25) |
クリーム剤と軟膏剤では、一般的に、適用する部位の状態に応じて、適用部位を水から遮断したい場合にはクリーム剤を用い、患部が乾燥していたり患部を水で洗い流したい場合等には軟膏剤を用いることが多い。(H28) |
外用塗布剤の剤形についてです。今までは全てNoです。
軟膏剤の基剤(ベース)はワセリン、つまり油です。ということは、軟膏=水をはじくということが分かりますね。
※実は軟膏剤には「患部を保護する」という働きもあり、軟膏剤とクリーム剤どちらが適しているか迷ったときは、軟膏剤を選択すれば無難です。ただし、塗布部位がテカテカしたり、べとついたりしやすいことは説明しておきましょう。
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第2章関連リンク======================
Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問)
Ⅱ 薬が働く仕組み (3問)
Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)
1-3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等
3-3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用