第3章「Ⅰ 精神神経に作用する薬 」1-1)かぜの諸症状、かぜ薬の働き
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第3章の40問のうち、7~8問がこの「Ⅰ精神神経に作用する薬」から出題されます。およそ4ページで1問の割合ですね。
さらに、「1かぜ薬」からは例年3問ほどが出題されます。
まずは、1-1)のテキスト項目別の出題傾向は下図の通りです。 だいたい1問出題されています。
過去3回以上の頻出項目は、4項あります。
第4項
かぜとよく似た症状が現れる疾患に、喘息、アレルギー性鼻炎、リウマチ熱、関節リウマチ、肺炎、肺結核、髄膜炎、急性肝炎、尿路感染症等多数がある。急激な発熱を伴う場合や、症状が4日以上続くとき、又は症状が重篤なときは、かぜではない可能性が高い。 |
かぜとよく似た症状が現れる疾患は多数あり、急激な発熱を伴う場合や、症状が4日以上続くとき又は悪化するようなときは、かぜではない可能性が高い。(H21,25) |
かぜとよく似た症状が現れる疾患は多数あり、急激な発熱を伴う場合や、症状が4日以上続くとき、又は症状が重篤なときは、かぜではない可能性が高い。(H29) |
全てYesです。テキストの改訂もあり若干文言が違っていますが、症状が急激、重篤であったり、4日以上続くような場合はいわゆる「かぜ」では済ませていけませんよ、ということです。
当然店頭でこういうお客様がいたら、受診勧奨するということになります。
第6項
インフルエンザ(流行性感冒)は、かぜと同様、ウイルスの呼吸器感染によるものであるが、感染力が強く、また、重症化しやすいため、かぜとは区別して扱われる。 |
インフルエンザは、ウイルスの呼吸器感染によるものであるが、感染力が強く、また、重症化しやすいため、かぜとは区別して扱われる。(H21) |
インフルエンザ(流行性感冒)は、かぜと同様、ウイルスの呼吸器感染によるものであり、感染力が弱く、重症化することもない。(H27) |
インフルエンザ(流行性感冒)は、ウイルスの呼吸器感染によるものであるが、感染力が強く、また、重症化しやすいため、かぜとは区別して扱われる。(H28) |
インフルエンザもウイルスによる感染症ですが、冬に予防接種をするのを考えれば、「感染力が弱い」というのは違うな、と分かりますよね。
第7項
かぜであるからといって必ずしもかぜ薬(総合感冒薬)を選択するのが最適とは限らない。発熱、咳、鼻水など症状がはっきりしている場合には、症状を効果的に緩和させるため、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、鼻炎を緩和させる薬などを選択することが望ましい。 |
かぜであるからといって必ずしもかぜ薬(総合感冒薬)が選択されるのが最適ではなく、発熱、咳 など症状がはっきりしている場合には、効果的に症状の緩和を図るため、解熱鎮痛薬、 鎮咳去痰薬などが選択されることが望ましい。(H25) |
発熱、咳、鼻水など症状がはっきりしているかぜであっても、別の症状の発現予防のため総合感冒薬を選択することが基本である。(H26) |
かぜであるからといって必ずしもかぜ薬(総合感冒薬)を選択するのが最適とは限らない。 発熱、咳、鼻水など症状がはっきりしている場合には、症状を効果的に緩和させるため、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、鼻炎を緩和させる薬などを選択することが望ましい。(H29) |
店頭での商品選択にかかわる大事な出題です。
OTCというのは原則対症療法のための薬剤です。症状の元を「治す」のではなく、症状を「和らげる」ことが目的です。そのため、商品を選択する場合は症状に応じた成分が入っていれば十分で、余分な成分は無駄であるばかりか、余計な副作用を生じる原因ともなります。
ただし、「風邪で鼻水が出る。症状はそれだけ。」というお客様に「それなら鼻炎薬がいいですよ」と説明しても「鼻炎じゃない、風邪なんだからかぜ薬でしょ!」というやり取りが店頭ではよくあります。なので「それなら、鼻の症状を効果的に抑えることができる鼻炎薬がいいですよ」という感じで丁寧に説明すると納得してもらえるでしょう。
第8項(過去5回出題)頻出です!
かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去するものではなく、咳で眠れなかったり、発熱で体力を消耗しそうなときなどに、それら諸症状の緩和を図る対症療法薬である。 |
かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、体内から取り除くものではなく、咳で眠れなかったり、発熱で体力を消耗しそうなときなどに、それら諸症状の緩和を図るものである。(H25) |
かぜ薬は、かぜの諸症状の緩和のほか、ウイルスの増殖抑制や排除を図るものである。(H26) |
かぜ薬とは、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去することを目的として使用される医薬品の総称であり、総合感冒薬とも呼ばれる。(H27) |
かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去するものである。(H28) |
かぜ薬は、細菌やウイルスの増殖を抑えたり、体内から取り除くことにより、咳や発熱などの諸症状の緩和を図るものである。(H29) |
H25年以外は全てNoです。
細菌をやっつけるためにはいわゆる「抗生物質」が、ウイルスをやっつけるためには「抗ウイルス薬」が必要です。外用剤ならOTCでも販売できるものがありますが、内服薬ではOTCにはありません。
第7項でも説明しましたが、OTCは対症療法が目的と理解しておきましょう。
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第3章関連リンク=====================
第3章 主な医薬品とその作用(出題傾向)
Ⅰ 精神神経に作用する薬(7~8問)
1 かぜ薬 (3~4問)
6 小児の疳(かん)を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬) (0~1問)
Ⅱ 呼吸器官に作用する薬(3~4問)
1 咳止め・痰を出しやすくする薬(鎮咳去痰薬)(2~3問)
2)代表的な配合成分等、主な副作用 efg 、3)相互作用、受診勧奨
2 口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽(そう)薬) (1問)
Ⅲ 胃腸に作用する薬(4~6問)
1 胃の薬(制酸薬、健胃薬、消化薬)( 6.5 p) (1~3問)
2 腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬) ( 9 p) (0~2問)
Ⅳ 心臓などの器官や血液に作用する薬(3~4問)
Ⅴ 排泄に関わる部位に作用する薬(7.5p)(2~3問)
Ⅵ 婦人薬(1~2問)
Ⅶ 内服アレルギー用薬(鼻炎用内服薬を含む)(6p)(1~3問)
Ⅷ 鼻に用いる薬(3p)(1問)
Ⅸ 眼科用薬(5.5p)(2問)
Ⅹ 皮膚に用いる薬(2~4問)
XI 歯や口中に用いる薬(1~2問)
Ⅻ 禁煙補助剤 ( 2 p)(1問)
XIII 滋養強壮保健薬 ( 6.5 p)(2問)
XIV 漢方処方製剤・生薬製剤 ( 6 p)(1~3問)
XV 公衆衛生用薬(2~3問)
XVI 一般用検査薬( 4 p)(1問)
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