第3章「Ⅱ 呼吸器官に作用する薬」1-1)2)a
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Ⅱ呼吸器官に作用する薬 からは概ね3問出題されます。
「1 咳止め・痰を出やすくする薬(鎮咳去痰薬)」からは2問出題されます。ページ数は6.5ページです。ポイントをしっかり押さえましょう。
頻出項目は5つもあります。この1-2)から1問出題されると思っておきましょう。
1-2)(a)中枢神経に作用して咳を抑える成分(鎮咳成分)
第4項(過去4回出題)
咳を抑えることを目的とする成分のうち、延髄の咳嗽中枢に作用するものとして、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、ノスカピン、ノスカピン塩酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、ジメモルファンリン酸塩、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩等がある。 |
延髄の咳嗽中枢に作用し、咳を抑える成分として、塩酸メチルエフェドリンがある。(H22) |
1日量の成分 リン酸ジヒドロコデイン 30 mg 塩酸ブロムヘキシン 12 mg フマル酸クレマスチン 1.34 mg dl-塩酸メチルエフェドリン 75 mg ノスカピン 60 mg 無水カフェイン 90 mg ********************* 本剤の服用中でも、乗物又は機械類の運転操作を避ける必要はないと説明した。(H24) |
リン酸コデイン - 炎症によるはれを和らげる。(H24) |
塩化リゾチーム ― 延髄の咳嗽中枢に作用し、咳を抑える。(H25) |
鎮咳成分であるノスカピンは、延髄の咳嗽中枢に作用する。(H26) |
ジメモルファンリン酸塩は、粘液成分の含量比を調整し痰の切れを良くする。(H26) |
大きく分けて鎮咳成分にはここで出てくる「中枢性」の鎮咳成分と、気管支に作用する「気管支拡張」作用の成分があります。
中枢性というのは「延髄の咳嗽中枢」(=ここから「咳をしろ」という命令がでている)に作用することを指します。
- 中枢性なので、副作用に「眠気」があります。
- メチルエフェドリンは(b)で出てきますが、「気管支拡張」性の鎮咳成分です。
- 塩化リゾチームは唾液や鼻水などに含まれる抗菌作用の成分
第5項(過去4回出題)
コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩については、その作用本体であるコデイン、ジヒドロコデインがモルヒネと同じ基本構造を持ち、依存性がある成分であり、麻薬性鎮咳成分とも呼ばれる。長期連用や大量摂取によって倦怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。 |
延髄の咳嗽中枢に作用する鎮咳成分の中には、モルヒネと同じ基本構造をもち、依存性があるものがある。(H22) |
ジヒドロコデインリン酸塩は、非麻薬性鎮咳成分とも呼ばれ、延髄の咳嗽中枢に作用する。(H26) |
【コデインリン酸塩について】 長期連用や大量摂取によって倦怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。(H27) |
ノスカピン塩酸塩はモルヒネと同じ基本構造を持ち、依存性がある成分であり、麻薬性鎮咳成分とも呼ばれる。(H27) |
鎮咳成分であるジヒドロコデインリン酸塩は、その作用本体であるジヒドロコデインがモルヒネと同じ基本構造をもち、副作用として便秘が現れることがあるが、依存性はない。(H28) |
ポイントは、
第6項(過去3回出題)
コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩は、妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られている。 |
延髄の咳嗽中枢に作用する鎮咳成分の中には、吸収された成分が胎盤関門を通過して胎児に移行するものがある。(H22) |
【コデインリン酸塩について】 妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られている。(H27) |
コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩は、妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られている。(H29) |
第7項(過去4回出題)
コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩は胃腸の運動を低下させる作用も示し、副作用として便秘が現れることがある。 |
リン酸コデインは胃腸の運動を低下させる作用があり、副作用として便秘が現れることがある。(H23) |
1日量の成分 リン酸ジヒドロコデイン 30 mg 塩酸ブロムヘキシン 12 mg フマル酸クレマスチン 1.34 mg dl-塩酸メチルエフェドリン 75 mg ノスカピン 60 mg 無水カフェイン 90 mg ********************* 本剤の副作用として、便秘が現れることがあると説明した。(H24) |
【コデインリン酸塩について】胃腸の運動を亢進させる作用を示し、副作用として下痢が現れることがある。(H27) |
コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩は胃腸の運動を低下させる作用も示し、副作用として便秘が現れることがある。(H29) |
コデインは下痢止めとしても使われることがあるほど、腸の蠕動運動を抑制します。
コデイン⇒便秘、と覚えましょう。
5,6,7項をまとめると、、、
「コデイン、モルヒネ、麻薬、依存、、胎盤通過、でも便秘」と語呂良くリズムで覚えましょう!!
第9項(過去4回出題)
ノスカピン、ノスカピン塩酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、チペピジンクエン酸塩、ジメモルファンリン酸塩、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩等は、非麻薬性鎮咳成分とも呼ばれる。 |
ノスカピンは、咳を抑えることを目的とする成分であり、モルヒネと同じ基本構造を持つため、依存性がある。(H21) |
ノスカピン - 炎症による腫れを和らげる。(H23) |
臭化水素酸デキストロメトルファンは、非麻薬性鎮咳成分とも呼ばれ、延髄の咳嗽中枢に作用する。(H25) |
ノスカピン ― 気道粘膜から粘液の分泌を促進させる。(H25) |
ノスカピン - 咳を抑える。(H29) |
コデイン以外の中枢性の鎮咳成分は麻薬性ではないので、非麻薬性ということになります。
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第3章関連リンク=====================
第3章 主な医薬品とその作用(出題傾向)
Ⅰ 精神神経に作用する薬(7~8問)
1 かぜ薬 (3~4問)
6 小児の疳(かん)を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬) (0~1問)
Ⅱ 呼吸器官に作用する薬(3~4問)
1 咳止め・痰を出しやすくする薬(鎮咳去痰薬)(2~3問)
2)代表的な配合成分等、主な副作用 efg 、3)相互作用、受診勧奨
2 口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽(そう)薬) (1問)
Ⅲ 胃腸に作用する薬(4~6問)
1 胃の薬(制酸薬、健胃薬、消化薬)( 6.5 p) (1~3問)
2 腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬) ( 9 p) (0~2問)
Ⅳ 心臓などの器官や血液に作用する薬(3~4問)
Ⅴ 排泄に関わる部位に作用する薬(7.5p)(2~3問)
Ⅵ 婦人薬(1~2問)
Ⅶ 内服アレルギー用薬(鼻炎用内服薬を含む)(6p)(1~3問)
Ⅷ 鼻に用いる薬(3p)(1問)
Ⅸ 眼科用薬(5.5p)(2問)
Ⅹ 皮膚に用いる薬(2~4問)
XI 歯や口中に用いる薬(1~2問)
Ⅻ 禁煙補助剤 ( 2 p)(1問)
XIII 滋養強壮保健薬 ( 6.5 p)(2問)
XIV 漢方処方製剤・生薬製剤 ( 6 p)(1~3問)
XV 公衆衛生用薬(2~3問)
XVI 一般用検査薬( 4 p)(1問)
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