登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

過去問を完全分析して見えてくる最強対策

第3章 「Ⅸ 眼科用薬」(5.5p)

 

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Ⅸ 眼科用薬 ( 5.5 p) からは例年2問出題されています。

出題範囲にはばらつきがありますが、 頻出項目を押さえてけば大丈夫です。

過去3回以上の頻出項目は7つです。

 

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【点眼薬における一般的な注意】

ここでだいたい1問出るつもりでいましょう。

第2項

点眼の際に容器の先端が眼瞼(まぶた)や睫毛(まつげ)に触れると、雑菌が薬液に混入して汚染を生じる原因となるため、触れないように注意しながら1滴ずつ正確に点眼する。
点眼の際に容器の先端が眼瞼(まぶた)や睫毛(まつげ)に触れると、雑菌が薬液に混入して汚染を生じる原因となるため、触れないように注意しながら1滴ずつ正確に点眼する。(H21,26)

点眼薬は、点眼の際に容器の先端が眼瞼 (まぶた)や睫毛(まつげ)に触れないように注意しながら1滴ずつ正確に点眼する。(H23)

全てYesです。 

点眼の際の基本的な注意事項ですね。

もう一つ、他人と共用しないというのも忘れないように!しっかりお客様に伝えましょう。

 

第3項(過去6回出題)最頻出です!

1滴の薬液の量は約50μL であるのに対して、結膜嚢の容積は30μL 程度とされており、一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ薬液が鼻腔内へ流れ込み、鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。
点眼薬は一般的に、一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。(H21)
点眼薬は、一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。(H23)
1滴の薬液の量は約50μL であるのに対して、結膜嚢の容積は約100μL であるため、一度に2滴の点眼が必要である。(H24)
点眼薬は通常、一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。(H26)
一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。(H27)
点眼薬は、一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。(H29)

点眼は1滴で十分なんです。なんとなく物足りないと感じて何滴も点眼するのは意味がないどころか副作用リスクを高めるだけ、と理解しておきましょう。

ちなみに、1滴≒50μLは覚えておくといろいろ役立ちます。もちろん薬液のpHや粘張度などによって差があるのですが、1本10mLの製品で約200滴/本、1日3回両目に1滴ずつ点眼したら、200÷6(滴/日)=33日くらい持つと分かりますね。

薬剤師でも目薬1本が何日分か分からない人が多いので、これを覚えているとちょっと鼻高ですよ。

 

第4項

点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせる。その際、目頭を押さえると、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができ、効果的とされる。
点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせる。その際、目尻を軽く押さえると、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができ、効果的とされている。(H21)
点眼後は、数秒間、まぶたを閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせるが、その際、目頭を軽く押さえると、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができ、効果的とされる。(H24)
点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせる。その際、目尻を強く押さえると、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができ、効果的とされている。(H26)
点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせる。その際、目尻を押さえると、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができ、効果的とされる。(H27)

 はい、ひっかけ問題です!

目尻、目頭。どっちがどっちか分かりますよね。

鼻は両目頭の間にありますよ!!涙は目頭にある「鼻涙管」を通って鼻腔に流れていきますので、「目頭を押さえる」が正解、と分かりますよね。

 

1)目の調節機能を改善する配合成分 ( 0.2 p)

第14項(過去6回出題)最頻出です!

ネオスチグミンメチル硫酸塩は、コリンエステラーゼの働きを抑える作用を示し、毛様体におけるアセチルコリンの働きを助けることで、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。
コンドロイチン硫酸ナトリウムは、コリンエステラーゼの働きを抑える作用を示し、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。(H21)
メチル硫酸ネオスチグミンの配合目的-炎症を抑える。(H22)
メチル硫酸ネオスチグミンの配合目的-結膜、角膜の乾燥を防ぐ。(H22)
メチル硫酸ネオスチグミンの配合目的-目の調節機能を改善する。(H22)
メチル硫酸ネオスチグミンの配合目的-目の痒かゆみを抑える。(H22)
メチル硫酸ネオスチグミンは、眼粘膜の蛋白質と結合して皮膜を形成し、外部の刺激から保護することを目的として用いられる。(H23)
メチル硫酸ネオスチグミンは、コリンエステラーゼの働きを抑える作用を示し、毛様体におけるアセチルコリンの働きを助けることで、目の調節機能を改善する効果を目的として配合されている。(H26)
ネオスチグミンメチル硫酸塩は、目の痒みを和らげることを目的として配合されている。(H27)
ネオスチグミンメチル硫酸塩は、コリンエステラーゼの働きを( b )作用を示し、毛様体におけるアセチルコリンの働きを( c )ことで、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。(H28)

 ネオスチグミンの配合目的に関する問題です。ポイントは2つ。

・ネオスチグミン=目の調節改善

・ネオスチグミン⇒コリンエステラーゼ抑制⇒アセチルコリン活性

薬理作用について覚える自信がない人は無理しないで、「目の調節改善」だけをしっかり覚えておきましょう。

余裕のありそうな人は、コリンエステラーゼアセチルコリンを分解(→活性低下)させることを理解しておくといいでしょう。

エステラーゼ=エステル(結合)+〇〇ァーゼ(=酵素) = エステル結合を分解する酵素のことで、コリンエステラーゼアセチルコリンエステル結合を分解する酵素のことです。

 

 

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2)目の充血、炎症を抑える配合成分 ( 1 p)

第20項

イプシロン-アミノカプロン酸 炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して用いられる。
イプシロン-アミノカプロン酸は、炎症物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して用いられる。(H21)
イプシロン-アミノカプロン酸は、炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促す作用を期待して配合されている。(H24)
イプシロン-アミノカプロン酸は、炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して配合されている。(H27)

時々出題されてます。

イプシロン…⇒炎症物質抑制=炎症改善、と押さえておきましょう。 

 

3)目の乾きを改善する配合成分 ( 0.2 p)

第22項

結膜や角膜の乾燥を防ぐことを目的として、コンドロイチン硫酸ナトリウムが用いられる。同様の効果を期待して、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール(部分鹸化物)が配合されている場合もある。 ヒアルロン酸ナトリウムは、有効成分としてではなく添加物(粘稠化剤)として用いられ、コンドロイチン硫酸ナトリウムと結合することにより、その粘稠性を高める。
コンドロイチン硫酸ナトリウムは、結膜や角膜の乾燥を防ぐことを目的として用いられる。(H23)
コンドロイチン硫酸ナトリウムは、炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促す作用を期待して、配合されている。(H25)
結膜や角膜の乾燥を防ぐことを目的として、( a )が用いられる。同様の効果を期待して、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール(部分鹸化物)が配合されている場合もある。( b )は、添加物として用いられることがあり、( a )と結合することにより、その( c )を高める。(H26)

 コンドロイチンは内服では、「膝関節などの痛み」などに対して効果がありますが、点眼薬では「結膜角膜の保湿」のために使用されます。

いわゆるドライアイ用の目薬に配合されることが多い成分です。

粘稠性を高めるためにヒアルロン酸が添加物として配合されることもあります。

 

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5)抗菌作用を有する配合成分 ( 0.4 p)

第26項(過去5回出題)頻出です!

細菌感染(ブドウ球菌や連鎖球菌)による結膜炎やものもらい(麦粒腫)、眼瞼炎などの化膿性の症状の改善を目的として、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム等のサルファ剤が用いられる。

10 mL中 スルファメトキサゾールナトリウム 4.00 % マレイン酸クロルフェニラミン 0.02 % グリチルリチン酸二カリウム 0.15 % 酢酸トコフェロール 0.01 % ****************************************

この点眼薬の効能・効果として、正しいものの組み合わせはどれか。

【眼瞼炎(まぶたのただれ)  緑内障  目の洗浄  結膜炎(はやり目)】(H22)

スルファメトキサゾールは、細菌感染(ブドウ球菌や連鎖球菌)による結膜炎等の化膿性の症状を改善することを目的として用いられる。(H23)
スルファメトキサゾールは、細菌感染による結膜炎やものもらい(麦粒腫)、眼瞼炎などの化膿性の症状の改善を目的として配合されており、すべての細菌に対して効果を示す。(H25)
スルファメトキサゾールは、細菌感染による結膜炎やものもらい、眼瞼炎などの化膿性の症状の改善を目的として用いられる。(H28)
スルファメトキサゾール - 目の疲れを改善する。(H29)

 スルファ〇〇=サルファ剤=抗菌作用、と覚えましょう。

H25年はひっかけですね。「全ての…」とあったら要注意ですよ!

 

 

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第3章関連リンク=====================

第3章 主な医薬品とその作用(出題傾向) 

Ⅰ 精神神経に作用する薬(7~8問) 

 1 かぜ薬 (3~4問)

  1)かぜの諸症状、かぜ薬の働き

  2)主な配合成分等

  3)主な副作用、相互作用、受診勧奨 

 2 解熱鎮痛薬 (1~2問)

 3 眠気を促す薬 (0~1問)

 4 眠気を防ぐ薬 (1問)

 5 鎮暈(うん)薬(乗物酔い防止薬)(1問)

 6 小児の疳(かん)を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)  (0~1問)

Ⅱ 呼吸器官に作用する薬(3~4問)

 1 咳止め・痰を出しやすくする薬(鎮咳去痰薬)(2~3問)

  1)咳や痰が生じる仕組み、鎮咳去痰薬の働き 2)a

  2)代表的な配合成分等、主な副作用 bcd

  2)代表的な配合成分等、主な副作用 efg 、3)相互作用、受診勧奨
 2 口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽(そう)薬) (1問)

  総論

  1)代表的な配合成分等、主な副作用

  2)相互作用、受診勧奨

Ⅲ 胃腸に作用する薬(4~6問)

 1 胃の薬(制酸薬、健胃薬、消化薬)( 6.5 p) (1~3問)

 2 腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬) ( 9 p) (0~2問)

 3 胃腸鎮痛鎮痙薬 ( 2.5 p) (0~1問)

 4 その他の消化器官用薬 ( 3.5 p) (1~2問)

Ⅳ 心臓などの器官や血液に作用する薬(3~4問)

 1 強心薬 ( 3.2 p)(1問)

 2 高コレステロール改善薬 ( 3 p)(1~2問)

 3 貧血用薬(鉄製剤) ( 2 p)(1問)

 4 その他の循環器用薬 ( 2.5 p)(0~1問)

Ⅴ 排泄に関わる部位に作用する薬(7.5p)(2~3問)

Ⅵ 婦人薬(1~2問)

Ⅶ 内服アレルギー用薬(鼻炎用内服薬を含む)(6p)(1~3問)

Ⅷ 鼻に用いる薬(3p)(1問)

Ⅸ 眼科用薬(5.5p)(2問)

Ⅹ 皮膚に用いる薬(2~4問)

  1)きず口等の殺菌消毒成分 ( 3 p)

  2)~6)(12p)

XI 歯や口中に用いる薬(1~2問)

 1 歯痛・歯槽膿漏用薬 ( 3 p)

 2 口内炎用薬 ( 1.5 p)

Ⅻ 禁煙補助剤 ( 2 p)(1問)

XIII 滋養強壮保健薬 ( 6.5 p)(2問)

XIV 漢方処方製剤・生薬製剤 ( 6 p)(1~3問)

XV 公衆衛生用薬(2~3問)

  1 消毒薬( 2.5 p)

 2 殺虫剤・忌避剤 ( 6.5 p)

XVI 一般用検査薬( 4 p)(1問)

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