登録販売者試験 過去問から導く最強対策《東海北陸版》

過去問を完全分析して見えてくる最強対策

第4章 「Ⅲ 医薬品の販売業の許可」1)許可の種類と許可行為の範囲 ( 6.5 p)(b)(c)

 

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 「Ⅲ 医薬品の販売業の許可」1)(b)(c)からは概ね1問の出題がありそうです。

頻出項目は10項あります。

 (b)店舗販売業

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第20項

都道府県知事は、許可を受けようとする店舗が ①必要な構造設備(構造設備規則第2条)を備えていないとき、 ②適切に医薬品を販売し、又は授与するために必要な体制(体制省令第2条)が整っていないとき、又は ③申請者が薬事に関する法令等に違反し一定期間を経過していないとき などには、許可を与えないことができる(法第26条第4項)
申請者が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった後、3年を経過していないとき。(H23)
申請者が、毒物及び劇物取締法(昭和25年法律第303号)に違反し、その違反行為があった日から2年を経過していないとき。(H23)
申請者が、薬事法第75条第1項の規定により許可を取り消され、取消しの日から3年を経過していないとき。(H23)
申請者が大麻の中毒者であるとき。(H23)
都道府県知事は、申請者が薬事に関する法令等に違反し一定期間を経過していないときは、店舗販売業の許可を与えないことができる。(H27)

 いずれもYesです。

H27年までは細かい規定がテキストに記載されていたためH23年のような設問がありましたが、H27年の改訂で細かい規定ではなくざっくりした「③申請者が薬事に関する法令等に違反し一定期間を経過していないとき」という表記に変わりました。

 

第21(過去8回出題)絶対出ます!!

薬局と異なり、薬剤師が従事していても調剤を行うことはできず、要指導医薬品又は一般用医薬品以外の医薬品の販売等は認められていない(法第27条)。
店舗販売業の許可を受けた者で店舗において、薬剤師が従事していれば調剤を行うことができる。(H21)
店舗販売業者は、管理者が薬剤師であっても医療用医薬品を販売することができない。(H21)
薬剤師が従事している店舗においては、調剤を行うことができる。(H22)
医薬品販売業のうち、店舗販売業は、一般用医薬品以外の医薬品の販売は認められていない。(H22)※
薬剤師が従事している店舗であれば、医師が発行した処方せんに基づき調剤することができる。(H23)
店舗管理者が薬剤師であれば、医療用医薬品の一部を販売することができる。(H23)
医師及び薬剤師に対しては、医療用医薬品を販売することができる。(H23)
店舗販売業者は、医療用医薬品については、薬剤師により販売又は授与させなければならない。(H24)
店舗販売業者は、一般用医薬品以外の医薬品も販売することができる。(H25)※
店舗販売業においては、薬剤師が従事している店舗では調剤を行うことができる。(H25)
その店舗に薬剤師が従事している場合は、医療用医薬品を含むすべての医薬品を販売することができる。(H26)
店舗販売業の許可を受けた店舗においては、薬剤師が従事していれば調剤を行うことができる。(H27)
薬剤師が従事していれば調剤を行うことができる。(H28)

 概ね、ひっかけ問題です。

店舗販売業では薬剤師がいてもいなくても調剤はできませんし、医療用医薬品を販売することもできません

あくまで、一般用医薬品または要指導医薬品を販売するための許可と理解しましょう。

※H26年までは要指導医薬品というカテゴリーが存在しなかったのでこのようなYesNoとなります。

 

23

第二類医薬品又は第三類医薬品については、薬剤師又は登録販売者に販売又は授与させなければならないこととされている(法第36条の9)。
一般用医薬品のうち、第2類医薬品又は第3類医薬品については、薬剤師又は登録販売者に販売又は授与させなければならない。(H24)
店舗販売業者は、第2類医薬品又は第3類医薬品については、薬剤師又は登録販売者に販売又は授与させなければならない。(H25)
薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者は、第2類医薬品又は第3類医薬品を販売し、又は授与するに当たっては、登録販売者又は一般従事者をして販売させ、又は授与させなければならない。(H28)

一般従事者とは、薬剤師でも登録販売者でもないスタッフのことですね。

H28年の設問は、一般従事者が医薬品を販売できるなら、皆さんは何のために勉強しているのでしょうか??という設問ですね。 

 

24項(過去4回出題)

要指導医薬品及び第一類医薬品は、その店舗において薬剤師がいない場合には、販売又は授与を行うことができない。
店舗販売業者は、その店舗に薬剤師がいない場合でも登録販売者が従事していれば、第1類医薬品を販売又は授与することができる。(H21)
店舗販売業者は、第1類医薬品については、薬剤師が不在の場合は登録販売者に販売又は授与させなければならない。(H24)
第1類医薬品については、薬剤師の不在時に限り、登録販売者により販売又は授与させることができる。(H26)
店舗販売業者は、その店舗において薬剤師がいない場合でも登録販売者として業務(店舗管理者又は区域管理者としての業務を含む。)に3年以上従事した者がいれば、要指導医薬品及び第1類医薬品を販売することができる。(H29)

 いずれもひっかけ問題です。

薬剤師がいない(不在)の場合は、いかなる場合でも要指導医薬品と第1類医薬品は販売できません!

 

25項(過去4回出題)

店舗販売業者は、「その店舗を、自ら実地に管理し、又はその指定する者に実地に管理させなければならない」(法第28条第1項)こととされており、その店舗を実地に管理する者(以下「店舗管理者」という。)は、「薬剤師又は登録販売者でなければならない」(同条第2項)こととされている。
店舗管理者は、厚生労働省令で定めるところにより、薬剤師又は登録販売者でなければならない。(H22,24)※
店舗管理者については、薬剤師でなければならない。(H26)
店舗販売業者は、その店舗を、自ら実地に管理し、又はその指定する者に実地に管理させなければならない。(H29)

店舗販売業の管理者は、薬剤師か登録販売者のどちらかです。

※ 以前は厚生労働省令で定められていました

 

28項(過去4回出題)

店舗管理者は、保健衛生上支障を生ずるおそれがないよう、その店舗に勤務する他の従事者を監督するなど、その店舗の業務につき、必要な注意をしなければならず、また、店舗販売業者に対して必要な意見を述べなければならないこととされている(法第29条)。一方、店舗販売業者は、その店舗管理者の意見を尊重しなければならないこととされている(法第29条の2第2項)。
店舗管理者は、保健衛生上支障を生じるおそれがないように、医薬品を管理しなければならないが、その店舗に勤務する他の従事者を監督する必要はない。(H22)
店舗販売業者は、薬事法の規定により、保健衛生上支障を生ずるおそれがないように、その店舗の業務につき、店舗管理者に対して必要な意見を述べなければならず、また、店舗管理者は店舗販売業者の意見を尊重しなければならない。(H24)
店舗管理者は、店舗販売業者に対して必要な意見を述べなければならない。また、店舗販売業者は、その店舗管理者の意見を尊重しなければならない。(H26)
店舗販売業者は、店舗管理者を指定したときは、その店舗管理者の意見を尊重しなければならない。(H29)

 店舗販売業者と店舗管理者の責務についてです。

店舗販売業者とは通常その会社、またはその会社のは社長のことです。

店舗管理者とは将来の皆さん(登録販売者)、と読み替えてみましょう。

「店長は、店舗に勤める他の従事者を監督したり、営業に問題が生じないように必要な注意をしなさい。場合によっては、会社に対して意見を述べることも店長の責任です。

一方、会社は店長から意見があればその意見を尊重する義務があります。」

とすれば分かりやすいでしょうか。

 

(c)配置販売業

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 第30項

配置販売業の許可は、一般用医薬品を、配置により販売又は授与する業務について(法第25条第2号)、配置しようとする区域をその区域に含む都道府県ごとに、その都道府県知事が与えることとされている(法第30条第1項)。
配置販売業者は、配置しようとする区域をその区域に含む都道府県ごとに、その都道府県知事の許可を受けなければならない。(H23)
配置販売業の許可は、一般用医薬品を配置により販売又は授与する業務について、配置しようとする区域をその区域に含む都道府県ごとに、その都道府県知事が与えることとされている。(H25)
配置販売業の許可を受けようとする者は、一般用医薬品を配置しようとする区域にかかわらず申請者の住所地(法人にあっては、主たる事務所の所在地)の都道府県知事に申請書を提出しなければならない。(H29)

ややこしい文書ですが、配置販売業都道府県ごとに許可が必要ですよ、という内容です。

例えば愛知県豊橋市静岡県浜松市にかけてのエリアで配置販売業を行いたいなら、愛知県のエリアについては愛知県知事の許可が、静岡県のエリアについては静岡県知事の許可がそれぞれ必要になります。

 

第32(過去7回出題)超頻出です!

配置販売業は、一般用医薬品のうち経年変化が起こりにくいこと等の基準に適合するもの以外の医薬品を販売等してはならないこととされている。
配置販売業者は、一般用医薬品のうち経年変化が起こりにくいこと等の基準に適合するもの以外の医薬品を販売等してはならない。(H21)
配置販売業者は、一般用医薬品のうち( )が起こりにくいことその他厚生労働大臣の定める基準に適合するもの以外の医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列してはならない。(H22)
区域管理者が薬剤師であれば、すべての一般用医薬品を販売又は授与することができる。(H23)
薬剤師が配置販売に従事している配置販売業者は、すべての一般用医薬品を販売することができる。(H24)
配置販売業者は、一般用医薬品のうち経年変化が起こりにくいこと等の基準(配置販売品目基準(平成21年厚生労働省告示第26号))に適合するもの以外の医薬品を販売等してはならない。(H26)
配置販売業者は、配置販売品目基準に適合するもの以外の医薬品を販売等してはならない。(H27)
配置販売業者は、一般用医薬品のうち経年変化が起こりにくいこと等の基準に適合するもの以外の医薬品を販売等してはならない。(H28)

配置販売業者が取り扱える医薬品の制限についてです。

配置販売では通常の店舗での販売と異なり、医薬品の期限切れチェックなどがすぐにできませんよね。(商品はお客さんの自宅に置いてありますからね)

そのため、使用期限が十分に長い、温度・湿度・光などの影響を受けにくいなどの基準を満たしたもののみ配置OKですよ、ということです。

つまり、配置販売業扱える医薬品数は、店舗販売業で扱える医薬品数よりも少ない」と理解しておきましょう。

 

38(過去8回出題)絶対出ます!!

配置販売業者又はその配置員は、その住所地の都道府県知事が発行する身分証明書の交付を 受け、かつ、これを携帯しなければ、医薬品の配置販売に従事してはならない。
配置販売業者又はその配置員は、その住所地の都道府県知事が発行する( a )の交付を受け、かつ、これを( b )しなければ、医薬品の配置販売に従事してはならない。(H21)
配置販売業の配置員は、配置販売に従事しようとする区域の都道府県ごとに、身分証明書の交付を受けなければならない。(H22)
配置販売業者又はその配置員は、その住所地の都道府県知事が発行する身分証明書の交付を受け、かつ、これを携帯しなければ、医薬品の配置販売に従事してはならない。(H23,24,25,26,28)
配置販売業者又はその配置員は、その住所地の都道府県知事が発行する身分証明書の交付を受ければ、これを携帯しなくても医薬品の配置販売に従事することができる。(H27)

配置販売の会社に勤務する登録販売者=配置員であるあなたは、まず、あなたの住所(浜松市とする)地の都道府県知事=静岡県知事に身分証明書の発行を申請します。

そして、無事発行された身分証明書を受け取ってからやっと配置販売の業務に従事できます。ただし、身分証明書は常に携帯しなければなりません。

ということです。

 

40項(過去4回出題)

薬局開設者又は店舗販売業者が、配置による販売又は授与の方法で医薬品を販売等しようとする場合には、別途、配置販売業の許可を受ける必要がある。
店舗販売業者が、配置による販売又は授与の方法で医薬品を販売等しようとする場合には、別途、配置販売業の許可を受ける必要がある。(H21)
薬局開設者は、別途、配置販売業の許可を受けなければ、配置による販売又は授与の方法で医薬品を販売等することはできない。(H24)
店舗販売業者が一般用医薬品を配置により販売等をしようとする場合には、別途、配置販売業の許可を受ける必要がある。(H25)
薬局開設者又は店舗販売業者が、配置による販売又は授与の方法で医薬品を販売等しようとする場合には、別途、配置販売業の許可を受ける必要はない。(H29)

配置販売とは特殊な販売形態ですので、配置販売をしたければ、必ず配置販売業の許可を受ける必要があります。

薬局開設の許可があれば、店舗販売業の許可もまるまる含まれていますが、配置販売業は別途許可が必要です。

 

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第4章関連リンク=====================

第4章 薬事関係法規・制度(出題傾向)

Ⅰ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の目的等( 0.5 p) (0~1問)

Ⅱ 医薬品の分類・取扱い等(10~12問)

 1)医薬品の定義と範囲

  【総論】

  【一般用医薬品、要指導医薬品と医療用医薬品】【毒薬・劇薬】

  【生物由来製品】【一般用医薬品のリスク区分】

 2)容器・外箱等への記載事項、添付文書等への記載事項 ( 2 p) (1問)

 3)医薬部外品、化粧品、保健機能食品等

  【医薬部外品】【化粧品】

  【保健機能食品等の食品】

Ⅲ 医薬品の販売業の許可(5~7問)

 1)許可の種類と許可行為の範囲 ( 6.5 p)(3~5問)

   【総論】(a)薬局

   (b)店舗販売業(c)配置販売業

 2)リスク区分に応じた販売従事者、情報提供及び陳列等 ( 14 p) (1~3問)

Ⅳ  医薬品販売に関する法令遵守(3~4問)

 1)適正な販売広告 ( 2.5 p)(1~2問)

 2)適正な販売方法 ( 1 p)(1問)

 3)行政庁の監視指導、苦情相談窓口 ( 3.5 p)(1問)

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質問歓迎!!==============

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