登録販売者試験 最強対策《東海北陸版》

過去問を完全分析して見えてくる最強対策

第1章 「IV 薬害の歴史」からはここが出る! パーフェクト出題傾向と解説

 

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1章のまとめです。毎年4問程度の出題があるカテゴリーです。

Ⅰ~Ⅲまでと違い、知らなくても常識だけで正解することは難しいので、しっかり準備して苦手意識を克服しましょう。

 

第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識

 IV 薬害の歴史

 

目次

 

 1)医薬品による副作用等に対する基本的考え方 

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 ここからは、平成27年度のみ出題されています。

副作用には程度の軽いものから重いものまで様々あるということと、注意していても副作用被害は避けられないことがある、という2点を押さえておきましょう。

 

2)医薬品による副作用等に係る主な訴訟

 

(a)サリドマイド訴訟

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 平成22年、23年を除いて出題されています。毎年出ると思っていいでしょう。

 

中でも頻出の、1項目、3項目、5項目、6項目の4つはしっかり押さえておきましょう。

実際の出題文は次のようになっています。(赤字下線部が間違い箇所)

【1項目】催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
サリドマイド訴訟は、妊娠している女性がサリドマイド製剤を使用したことにより、出生児に四肢欠損等が発生したことに対する損害賠償訴訟である。(平成21年、24年)
サリドマイド訴訟とは、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する 損害賠償訴訟をいう。(平成25年)
サリドマイド訴訟は、サリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。(平成26年)
サリドマイド訴訟は、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性 が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損 害賠償訴訟である。(平成27年)
妊娠している女性が、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を使用したことによ り、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。(平成28年)
【3項目】サリドマイドは催眠鎮静成分として承認された(その鎮静作用を目的として、胃腸薬にも配合された)が、副作用として血管新生を妨げる作用もあった。
サリドマイドは催眠鎮静成分として承認されたが、副作用として血管新生を妨げる作 用もあった。(平成24年)
サリドマイド製剤は、一般用医薬品としても販売されていた。(平成25年)
サリドマイドは催眠鎮静剤や胃腸薬に配合されていた。(平成26年)

 一般用医薬品として販売されていたので薬害が拡がったと理解しましょう。

【5項目】血管新生を妨げる作用は、サリドマイド光学異性体のうち、一方の異性体( S体)のみが有する作用であり、もう一方の異性体( R 体)にはなく、また、鎮静作用は R 体のみが有するとされている。サリドマイドが摂取されると、 R 体と S 体は体内で相互に転換するため、 R 体のサリドマイドを分離して製剤化しても催奇形性は避けられない。
サリドマイド光学異性体のうち、R体には有害作用がないことから、R体のサリドマイド を分離して製剤化すると催奇形性を避けることができる。(平成24年、26年)
サリドマイドは、光学異性体のS体に血管新生を妨げる作用がある。(平成25年)
血管新生を妨げる作用は、サリドマイド光学異性体のうち、一方の異性体であるS体のみ が有するため、もう一方の異性体であるR体のサリドマイドを分離して製剤化すれば催奇形性 は避けられる。(平成28年)

 ※S体が悪者だけど、R体だけにしても体内で相互変換されてしまうので無意味なんだ、と理解しましょう。

【6項目】日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業からの勧告を受け、かつ翌年になってからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月まで行われず、販売停止及び回収措置も同年9月であるなど、対応の遅さが問題視されていた。
日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業からの勧告を受け、直ちにサリドマイド製剤の販売停止及び回収措置がなされ、対応が早いとされた。(平成21年)
日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業からの勧告を受け、かつ翌年になっ てからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月まで 行われず、販売停止及び回収措置も同年9月であるなど、対応の遅さが問題視されていた。(平成24年)
サリドマイド製剤は、1961年、西ドイツ(当時)のレンツ博士から副作用について警告 が発せられ、日本では、同年速やかに販売停止及び回収措置がとられた。(平成25年)
日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業からの勧告を受け、かつ翌年になっ てからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月まで 行われず、販売停止及び回収措置も同年9月であるなど、対応の遅さが問題視されていた。(平成26年)
日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業から勧告が届いており、かつ翌年に なってからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月 まで行われず、販売停止及び回収措置は同年9月であるなど、対応の遅さが問題視された。(平成28年)

 年月は問われていません。勧告や警告を受けたのに出荷停止、販売停止・回収措置が遅れたのが問題だ!ということを理解しておきましょう。

 

また注目したいのは、平成28年に初めて出題された2項目です。実際の問題文は、

1963年6月に製薬企業を被告として、さらに翌年12月には国及び製薬企業を被告として提訴され、1974年10月に和解が成立した。
この訴訟は製薬企業のみを被告として提訴され、1974年に和解が成立した。

全ての薬害に言えることですが、製薬業の許可を国が与えており、医薬品一つ一つが国の承認を得なければ製造できない制度のため、必ず国にも責任があるとされています。

 

(b)スモン訴訟

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 頻出問題の、1項目、2項目あたりは確実に押さえておきましょう。

 ※青字は穴埋め部、赤字下線部がひっかけ部

【1項目】整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(英名Subacute Myelo-Optico-Neuropathyの頭文字をとってスモンと呼ばれる。)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
スモン訴訟は、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹 (り)患したことに対する損害賠償訴訟である。(平成21年)
スモン訴訟は、( a )剤として販売されていた( b )製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹 (り)患したことに対する損害賠償訴訟である。(平成22年)
スモン訴訟は、解熱鎮痛薬として販売されていたアミノ酸製剤を使用したことにより、薬物 依存を形成したことに対する損害賠償訴訟である。(平成23年)
整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、( a )に罹患したこと に対する損害賠償訴訟である。(平成24年)
スモン訴訟は、解熱鎮痛薬として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(平成25年)
スモン訴訟とは、鎮痛剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(平成27年)
(   )として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症 (英名Subacute Myelo-Optico-Neuropathyの頭文字をとってスモンと呼ばれる。)に罹患したこ とに対する損害賠償訴訟である。(平成28年)

 

【2項目】スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。
スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に 下半身の痺 れや脱力、歩行困難等が現れる。(平成23年)
スモンはその症状として、初期には腹部の( b )から激しい 腹痛を伴う( c )を生じ、次第に下半身の しび れや脱力、歩行困難等が現れる。麻痺は上半身 にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。(平成24年)
スモンの症状は、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。(平成25年)
スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に 下半身の痺 (しび)れや脱力、歩行困難等が現れる。(平成26年)
スモンはその症状として、激しい腹痛を伴う下痢、下半身の痺れ、歩行困難等が現れるが、 麻痺が上半身に拡がることはない。(平成27年)

  気になるのは、今まで素直な出題が続いていたのに平成27年にひっかけ問題になったことですね。今後、ひっかけ系に変わるかもしれませんね。

 

症状の進み方として、

 腹部膨満→下痢→下半身のしびれ・歩行困難

  →上半身麻痺→視覚障害→失明

もっとまとめると、

 お腹→下半身→上半身→目

と移動していくんだということを理解しておきましょう。

 

(c)HIV訴訟

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 ここで頻出は、1項目、2項目ですが、3,4,5項目のどれかも出題されそうですね。

【1項目】HIV訴訟とは、血友病患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
HIV訴訟は、血友病患者が、プリオンが混入した原料血漿しょうから製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。(平成21年)
ヒト免疫不全ウイルスのことをHIVという。(平成22年)
血友病患者が、HIVが混入した原料血漿しょうから製造されたアルブミン製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。(平成22年)
( a )患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料( b )から製造され た血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟で ある。(平成23年)
脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感 染したことに対する損害賠償訴訟である。(平成24年)
HIV訴訟とは、( a )患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した( b )か ら製造された( c )製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠 償訴訟である。(平成25年)
HIV訴訟とは、血友病患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血漿から 製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害 賠償訴訟である。(平成27年)
血友病患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血漿から製造された血液凝 固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。(平成28年)

次の「CJD訴訟」と混同を誘う問題も出されています。

【2項目】本訴訟の和解を踏まえ、国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取組みを推進してきている。
HIV訴訟の和解を踏まえ、国は、HIV感染者に対する恒久対策として、拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の取組みを推進している。(平成22年)
本訴訟の和解を踏まえ、国は、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備等の様々な 取組みを推進してきている。(平成24年)
エイズ治療研究開発センターが整備された。(平成25年)
この訴訟の和解を踏まえ、国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開 発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進している。(平成28年)

今のところ全てYesの出題のみですね。 

 

(d)CJD訴訟

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 頻出問題は、1項目、2項目、3項目、6項目でしょうか。

 

【1項目】外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病に罹 患したことに対する損害賠償訴訟である。(平成21年)
CJD訴訟は、ヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹 (り)患したことに対する損害賠償訴訟である。(平成23年)
CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられたヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに 対する損害賠償訴訟である。(平成25年)
CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹 患したこと に対する損害賠償訴訟である。(平成26年)
CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられていたウシ乾燥硬膜を介してクロイツフェルトヤコブ病(CJD)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。(平成27年)
(a )外科手術等に用いられた( b )乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病 (CJD)に罹 患したことに対する損害賠償訴訟である。(平成28年)

  比較的素直に出題されています。C(クロイツフェルト)、J(ヤコブ)、D(病)と頭文字の意味と、脳外科手術、ヒト乾燥硬膜、というキーワードを押さえておきましょう。

 

【2項目】CJDは、細菌でもウイルスでもない蛋白質の一種であるプリオンが原因とされている。
CJDは、細菌でもウイルスでもない蛋白質の一種であるプリオンが原因とされている。(平成22年)
CJDは、細菌の一種であるプリオンが原因とされる。(平成23年)
CJDは、ウイルスの一種であるプリオンが原因とされる。(平成25年)
CJDの原因は、細菌感染によるものではなく、ウイルス感染によるものである。(平成26年)
CJDは、ウイルスの一種であるプリオンが脳の組織に感染することによって発症する。(平成27年)
CJDは、( c )の一種であるプリ オンが原因とされ、(略)(平成28年)

 

 CJDの原因はプリオンという蛋白質で、細菌でもウイルスでもない。と理解しておきましょう。

 

【3項目】プリオンの組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
CJDは認知症に類似した症状が現れるが、死に至る重篤なものはない。(平成22年)
CJDは、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。(平成25年、平成27年)
(略)、プリオンが( a )の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、 死に至る重篤な神経難病である。(平成28年)

 プリオンは脳を萎縮させ、最終的には死に至る難病なんだ、ということです。

 

【6項目】HIV訴訟、CJD訴訟を契機として、生物由来製品による感染等被害救済制度が創設された。
CJD訴訟を契機として、医薬品副作用被害救済制度が創設された。(平成23年平成26年)
スモン訴訟を契機として、生物由来製品による感染等被害救済制度が創設された。(平成23年)
CJD訴訟を契機に生物由来製品による感染等被害救済制度の創設がなされた。(平成25年)
CJD訴訟を契機に医薬品等安全性情報報告制度が創設された。(平成27年)
この訴訟を契機に、医薬品副作用被害救済制度が創設された。(平成28年)

 

間違えろ!という意図を感じる問題ですよね。簡単に整理しましょう。

 サリドマイド・スモン を受けて → 医薬品副作用被害救済制度

 HIV・CJD を受けて → 生物由来製品による感染等被害救済制度

HIV・CJDは生物由来の製剤による感染症被害だったんだと理解しておきましょう。

 

総括

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 一般用医薬品の販売に携わる者は、医薬品の情報提供はもちろん、副作用報告等にも責任を負っていると自覚すべき、ということが問われています。

 

薬害の発生順、医薬品による副作用被害、生物由来製品による感染症被害、などを理解しておくと楽勝です。