第2章「Ⅰ人体の構造と働き」2-2)鼻、3)耳
2-2)鼻、2-3)耳 からは合わせて1問出るかな、という状況です。
上図の通り頻出問題といえる項目はまだありませんが、過去に出題された14項目くらいはざっと目を通りておくといいでしょう。
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第2章関連リンク======================
Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問)
Ⅱ 薬が働く仕組み (3問)
Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)
1-3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等
3-3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用
第2章「Ⅰ人体の構造と働き」2-1)目
2 目、鼻、耳などの感覚器官 ( 3.5 p)
2-1)目 からは毎年概ね1問出題されます。
(a)眼球
第2項
角膜と水晶体の間は、組織液(房水)で満たされ、角膜に一定の圧(眼圧)を生じさせている。透明な角膜や水晶体には血管が通っておらず、房水によって栄養分や酸素が供給される。 |
角膜と水晶体の間は、組織液(房水)で満たされ、角膜に一定の圧(眼圧)を生じさせている。(H24,28) |
角膜と水晶体の間は、組織液(房水)で満たされ、角膜に一定の圧(眼圧)を生じさせている。角膜や水晶体には血管が通っていて、血液によって栄養分や酸素が供給される。(H29) |
角膜や水晶体には血管が通っていません。だから透明なのです。
普通、体の各組織に栄養や酸素を運ぶのは赤血球などの血液なのですが、角膜や水晶体には血液の代わりに「涙」がその役割を担っています。
なので、ドライアイは目にとってとても問題なんですよ。
※ちなみに、眼圧についてはスルーしていいでしょう
第4項
角膜に射し込んだ光は、角膜、房水、水晶体、硝子体を透過しながら屈折して網膜に焦点を結ぶが、主に水晶体の厚みを変化させることによって、遠近の焦点調節が行われている。 |
角膜に射し込んだ光は、角膜、房水、水晶体、硝子体を透過しながら屈折して網膜に焦点を結ぶが、主に水晶体の厚みを変化させることによって、遠近の焦点調節が行われている。(H22) |
角膜に射し込んだ光は、( a )に焦点を結ぶが、主に( b )の厚みを変化させることによって、遠近の焦点調節が行われている。(H26) |
角膜に射し込んだ光は、角膜、房水、水晶体、硝子体を透過しながら屈折して網膜に焦点を結ぶ。遠近の焦点調節は、主に水晶体の厚みを変化させることによって行われている。(H29) |
眼球の一番奥の「網膜」で光を感じ取っています。
水晶体(=いわゆるレンズ)の厚みで焦点を調整するようにできているのですが、それがうまく行かないのが近視や遠視です。
第5項
水晶体は、その周りを囲んでいる毛様体の収縮・弛緩によって、近くの物を見るときには丸く厚みが増し、遠くの物を見るときには扁平になる。 |
( b )は、その周りを囲んでいる( c )の収縮・弛緩によって、近くの物を見るときには丸く厚みが増し、遠くの物を見るときには扁(へん)平になる。(H26) |
水晶体は、その周りを囲んでいる毛様体の収縮・弛緩によって、近くの物を見るときには扁平になり、遠くの物を見るときには丸く厚みが増す。(H27) |
水晶体は、その周りを囲んでいる毛様体の収縮・弛緩によって、遠くの物を見るときには丸く厚みが増し、近くの物を見るときには扁平になる。(H29) |
水晶体はその周りにある毛様体という筋肉の収縮・弛緩で厚みを変化し、屈折率を変化させることで網膜に焦点を結びます。
近くのものを見るときは水晶体は厚くなり、遠くのものを見るときは薄く扁平になる、ということを覚えておきましょう。
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Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問)
Ⅱ 薬が働く仕組み (3問)
Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)
1-3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等
3-3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用
第2章「Ⅰ人体の構造と働き」1-4)泌尿器系
1-4)泌尿器系からは概ね1問出題されます。
H27~29年と3年続けて1問出題されていますが、H24~26年はほとんど出題がありませんでした。
ここでも過去3回以上出題された項目を押さえるだけでいいでしょう。
(a)腎臓
第9項
副腎は左右の腎臓の上部にそれぞれ附属し、皮質と髄質の2層構造からなる。 |
副腎は、左右の腎臓の上部にそれぞれ附属し、皮質と髄(ずい)質の2層構造からなる。(H22) |
副腎は左右の腎臓の上部にそれぞれ附属し、3層構造からなる。(H27) |
副腎は、左右の腎臓の上部にそれぞれ附属し、皮質と間質の2層構造からなる。(H29) |
副腎は腎臓の上部にちょこんと乗っかるような形の臓器で、外側の「皮質」と内側で中心部という意味合いの「髄質」の2層構造となっています。
※間質は、臓器の内部で各器官などの間を埋めて支える部分のことを言います
(b)尿路(膀胱、尿道)
第11項
尿は血液が濾過されて作られるため、糞便とは異なり、健康な状態であれば細菌等の微生物は存在しない。 |
尿には健康な状態であっても、細菌等の微生物が存在する。(H23) |
膀胱内の尿には、健康な状態であれば細菌等の微生物は存在しない。(H27) |
尿は健康な状態であれば細菌等の微生物は存在しない。(H28) |
尿に細菌等があれば、常に「膀胱炎」ですよ!!!
第15項(過去4回出題)
男性では、膀胱の真下に尿道を取り囲むように前立腺がある。加齢とともに前立腺が肥大し、尿道を圧迫して排尿困難等を生じることがある。 |
男性では、膀胱の真上に尿道を取り囲むように前立腺がある。(H22) |
男性では、加齢とともに前立腺が肥大し、尿道を圧迫して排尿困難等を生じることがある。(H22) |
男性では、膀胱の真下に尿道を取り囲むように前立腺があり、加齢とともに前立腺が肥大し、尿道を圧迫して排尿困難を生じることがある。(H23) |
男性では、膀胱の真下に尿道を取り囲むように前立腺があり、加齢とともに前立腺が縮小し、尿道を圧迫して排尿困難等を生じることがある。(H29) |
尿道は膀胱から下に向かって伸びていますので、当然前立腺も膀胱の真下にある、ということは理解しましょう。
加齢に伴う前立腺の肥大は男性の宿命なんです(悲)
腎臓の機能などをしっかり勉強することはとても大事なことですが、勉強は合格してからもできます。まずは合格するためにポイントを絞って勉強することは決して悪くないですよ。
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Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問)
Ⅱ 薬が働く仕組み (3問)
Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)
1-3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等
3-3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用
第2章「Ⅰ人体の構造と働き」1-3)循環器系
1-3)循環器系からは1~2問の出題です。
ページ数からするとちょっと「損な」項目ですので、頻出項目だけさらっと押さえておいて、獲れたらラッキー、というスタンスでいいでしょう。
(b)血管系(動脈、静脈、毛細血管)
第7項
血液が血管中を流れる方向は一定しており、心臓から拍出された血液を送る血管を動脈、心臓へ戻る血液を送る血管を静脈という。 |
心臓から拍出された血液を送る血管を静脈、心臓へ戻る血液を送る血管を動脈という。(H25) |
血液が血管中を流れる方向は一定しており、心臓から拍出された血液を送る血管を動脈、心臓へ戻る血液を送る血管を静脈という。(H26,28) |
中学生理科の問題です。
心臓を出発するのを動脈、心臓に到着するのを静脈といいます。
※動脈血、静脈血という言葉がありますが、また別の意味です。混同しないようにしましょう。
(c)血液
第14項(過去3回出題)
アルブミンは、血液の浸透圧(血漿成分が血管から組織中に漏れ出るのを防ぐ)を保持する働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくする。 |
アルブミンは、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくする。(H22) |
アルブミンは、血液の( a )を保持する(( b )が血管から組織中に漏れ出るのを防 ぐ)働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄 を( c )する。(H27) |
(a )は、血液の浸透圧を保持する(血漿成分が血管から組織中に漏れ出るのを防ぐ)働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくする。(H29) |
アルブミンは血漿に含まれるタンパク質の一つで、「浸透圧の保持」と「運び屋」という役割があります。
多くの医薬品成分はアルブミンというタクシーに乗り込んで、体の各機関、組織などまで運ばれてタクシーを降りてから、薬効を発揮するという「仕事」をすることになります。
タクシーの中にいる間は風雨から守られるのと同様に、アルブミンと複合体を形成している間は代謝や排泄などから守られます。
第23項
単球は、白血球の約5%と少ないが最も大きく、強い食作用を持つ。血管壁を通り抜けて組織の中に入り込むことができ、組織の中ではマクロファージ(貪どん食細胞)と呼ばれる。 |
単球は、白血球の約5%と少ないが、強い食作用を持ち、組織の中ではマクロファージ(貪 どん 食 細胞)と呼ばれる。(H24) |
単球は、白血球のなかで最も数が多く、白血球の約60%を占めている。(H26) |
単球は、白血球の約60%を占め、強い食作用を持ち、組織の中ではマクロファージ(貪食細胞)と呼ばれる。(H28) |
単球(血管中)=マクロファージ(組織中)で、食作用で異物(細菌など)を排除しますが、白血球の約5%程度と、「数は少ない」ことを覚えておきましょう。
(e)リンパ系
第31項
リンパ管には逆流防止のための弁があって、リンパ液は一定の方向に流れている。リンパ管は互いに合流して次第に太くなり、最終的に鎖骨の下にある静脈につながるが、途中にリンパ節と呼ばれる結節がある |
リンパ管には逆流防止のための弁があって、リンパ液は一定の方向に流れている。(H24) |
リンパ管は互いに合流して次第に太くなり、最終的に鎖骨の下にある静脈につながるが、途中にリンパ節と呼ばれる結節がある。(H25) |
リンパ管には逆流防止のための弁がなく、リンパ液は双方向に流れている。(H27) |
リンパ管に関して、
- 逆流防止のための弁がある
- リンパ液は一方通行
- 合流して次第に太くなり鎖骨下の静脈につながる
- 途中にリンパ節がある
ということを押さえておきましょう
循環器系については、上記4項目だけでも押さえておくといいでしょう。
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Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問)
Ⅱ 薬が働く仕組み (3問)
Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)
1-3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等
3-3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用
第2章「Ⅰ人体の構造と働き」1-2)呼吸器系
1-2)呼吸系からは毎年1問の出題です。
出題傾向は下図の通りです。(a)鼻腔から出題される第4項と、(d)肺の第13項、第15項は押さえておいた方がいいでしょう。
(a)鼻腔
第4項(過去6回出題)
鼻腔の内壁には粘液分泌腺が多く分布し、鼻汁を分泌する。鼻汁は、鼻から吸った空気に湿り気を与えたり、粘膜を保護するため、常に少しずつ分泌されている。鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。 |
鼻腔で分泌されている鼻汁にはリパーゼが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。(H22) |
鼻腔の内壁には粘液分泌腺が多く分布し、鼻汁を分泌する。鼻汁にはリゾチームが含まれ、 気道の防御機構の一つとなっている。(H23) |
鼻腔の内壁には( a )が多く分布し、( b )を分泌する。空気に湿り気を与えたり、粘膜を保護するため、常に少しずつ分泌されている。( b )には ( c )が含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。かぜやアレルギーのときなどには、 防御反応として大量に( b )が分泌されるようになる。(H25) |
鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。(H27) |
鼻腔の内壁には粘液分泌腺が多く分布し、鼻汁を分泌する。(H28) |
鼻腔の内壁には粘液分泌腺が多く分布し、鼻汁を分泌する。鼻汁は、鼻から吸った空気に湿り気を与えたり、粘膜を保護するため、必要な場合に分泌され、常には分泌されない。(H29) |
鼻腔の内側には粘液分泌腺がいっぱいあって、そこから鼻水がでてきます。
鼻水は常に少しずつ分泌されてます(そうじゃないと鼻の中がカピカピになっちゃう!)
鼻水には抗菌物質のリゾチームが含まれているよ(リゾチームは唾液にも含まれているよ!)というところを押さえておきましょう。
(d)肺
第13項(過去3回出題)
肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織を間質という。 |
肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織を間質という。(H24,27,28) |
過去3回同じ文章での出題です。
「間質」という言葉を普段聞かないのでピンと来ないですが、繊維性結合組織でできている「肺胞などの間を埋めて支えている物質」と理解しましょう。
模式図で肺や肺胞を見ると、肺の内部空間に浮いている或いはぶら下がっているようにも見えますが、それでは重力に耐えられませんので、「間質」で支えられています。
第15項(過去3回出題)
胸部の左右両側に1対ある。肺自体には肺を動かす筋組織がないため、自力で膨らんだり縮んだりするのではなく、横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮して呼吸運動が行われている。 |
肺は、胸部の左右に1対あり、肺自体には肺を動かす筋組織はない。(H23) |
呼吸運動は、肺自体の筋組織が拡張・収縮することにより行われている。(H24) |
肺には肺を動かす筋組織があるため、自力で膨らんだり縮んだりすることによって、拡張・収縮して呼吸運動が行われている。(H29) |
中学生の理科の問題ですね。筒の中にゴム風船を入れて、筒の底に紐をつけたゴム皮を張り、ひもを引っ張ると風船が膨らむ。という実験をやりませんでしたか?
肺には筋肉はありません。横隔膜が下がったり、肋間筋で胸を広げることで胸腔を広げることで肺が膨らみ、呼吸ができるのです。
因みに横隔膜が下がる呼吸を「腹式呼吸」と言います。
この項目はさらっと押さえて、1問ゲットしましょう。
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第2章関連リンク======================
Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問)
Ⅱ 薬が働く仕組み (3問)
Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)
1-3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等
3-3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用
第2章「I 人体の構造と働き」1-1)消化器系
1-1)消化器系
1-1)消化器系 からはおおよそ3~5問の出題があります。
ページ数は4.5pですので、1ページ1問は出る、といったところです。
出題されそうな項目は限定できます。しっかり押さえておきましょう。
第4項(過去4回出題)
消化には、消化腺から分泌される消化液による化学的消化と、咀嚼(食物を噛み、口腔内で粉砕すること)や消化管の運動による機械的消化とがある。 |
消化には、消化腺から分泌される消化液による化学的消化と、咀嚼や消化管の運動による機械的消化とがある。(H23) |
消化液に含まれる消化酵素の作用によって飲食物を分解することを化学的消化という。(H25) |
口腔における咀嚼や、消化管の運動などによって消化管の内容物を細かくして消化液と混和し、消化を容易にすることを機械的消化という。(H25) |
化学的消化とは、消化液に含まれる消化酵素の作用によって飲食物を分解することをいう。(H28) |
過去問は全てYesです。
消化酵素などによる「化学的消化」と噛む、腸が動くなどの「機械的消化」があると押さえておきましょう。
(a)口腔
第9項(過去6回出題)…必出です!
唾液には、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう)が含まれ、また、味覚の形成にも重要な役割を持つ。 唾液は、リゾチーム等の殺菌・抗菌物質を含んでおり、口腔粘膜の保護・洗浄、殺菌等の作用もある。 |
唾 液には、消化酵素(プチアリン)や殺菌・抗菌物質(リゾチーム等)が含まれている。(H22) |
唾 液には、消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう)やリゾチーム等の殺菌・抗菌物質が含まれている。(H24) |
唾液には、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう。)が含まれている。(H26) |
唾液には、デンプンを分解する消化酵素が含まれる。(H28) |
デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう。)が含まれる。(H29) |
リゾチーム等の殺菌・抗菌物質を含んでおり、口腔粘膜の保護・洗浄、殺菌等の作用もある。(H29) |
こちらも過去問は全てYesです。
唾液には消化、味覚形成、口腔粘膜の保護・洗浄・殺菌などの役割があります。
また、殺菌・抗菌物質のリゾチームを含んでいます。
覚えきれない場合は、唾液の問題はYesで勝負してもいいでしょう。
(b)咽頭、食道
第13項(過去4回出題)
嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのでなく、食道の運動によって胃に送られる。 |
嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのではなく、食道の運動によって胃に送られる。(H21) |
嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのではなく、食道の運動によって胃に送られる。(H24) |
嚥下された飲食物は、食道の運動によって胃に送られるのではなく、重力によって胃に落ち込む。(H28) |
嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのでなく、食道の運動によって胃に送られる。(H29) |
ごっくんと飲み込んだ後は逆立ちしても胃に到着するよ、ということです。(良い子はマネしないでね)
第15項(過去4回出題)
食道は喉もとから上腹部のみぞおち近くまで続く、直径1~2cmの管状の器官で、消化液の分泌腺はない。 |
食道は喉元から上腹部のみぞおち近くまで続く管状の器官で、消化液の分泌腺はない。(H21) |
食道は喉もとから上腹部のみぞおち近くまで続く管状の器官で、消化液の分泌腺はない。(H24) |
食道には、消化液の分泌腺がある。(H28,29) |
直径1~2cmというのは、大人の手の人差し指または親指くらいの太さです。
食道は口から胃に食べ物を運ぶのが役割で、食道では消化は行われないし、消化液も分泌されません。
(c)胃
第17項
胃の内壁は粘膜で覆われて多くのひだをなしている。粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、ペプシノーゲンなどを分泌している。 |
胃の内壁の粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、ペプシノーゲンを分泌している。(H21) |
胃の内壁は、ひだがなく平滑となっている。(H24) |
胃内壁の粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、ペプシノーゲンなどを分泌している。(H25) |
胃の内壁の粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、トリプシノーゲンを分泌している。(H28) |
胃粘膜には多くのひだ>無数の微細な孔>胃腺につながっている
胃腺からは胃液(=胃酸+ペプシノーゲン)が分泌される
ということを押さえておきましょう。
第22項
食道から送られてきた内容物は、胃の運動によって胃液と混和され、かゆ状となって小腸に送り出されるまで数時間、胃内に滞留する。滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的短く、脂質分の多い食品の場合には比較的長い。 |
胃内容物の滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的長く、脂質分の多い食品の場合には比較的短い。(H22) |
脂質分の多い食品は、炭水化物主体の食品より胃内の滞留時間が比較的短い。(H24) |
食道から送られてきた内容物は、胃の運動によって胃液と混和され、かゆ状となって小腸に送り出されるまで数時間、胃内に滞留する。(H25,28) |
炭水化物は消化されやすく、脂質は消化に時間がかかるんです。脂っこいものは胃もたれしやすい、というのを思い出せば簡単ですよね。
(e)膵臓
第30項(過去4回出題)
膵液は弱アルカリ性で、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要である。 |
膵(すい)液は、強アルカリ性であり、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要である。(H21) |
膵液は、中性であり、胃で酸性となった内容物を中和することはできない。(H24) |
膵液は弱酸性である。(H27) |
膵液は酸性で、胃で弱アルカリ性となった内容物を中和する。(H29) |
膵液の液性の問題で、すべてNoです。
胃液は酸性、膵液は弱アルカリ性で、最終的に中和されます。
第31項(過去6回出題)
膵臓は、炭水化物、蛋白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。 |
膵(すい)臓は、炭水化物、蛋たん白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。(H21) |
膵 すい 臓は、炭水化物、蛋白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。(H23) |
膵臓は、炭水化物、蛋 白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。(H24) |
膵臓は、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。(H26) |
膵臓は膵液アミラーゼやリパーゼなど、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化する酵素の供給を担っている。(H27) |
膵臓では、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化する酵素の供給は担っていない。(H29) |
唾液は主に炭水化物を消化
胃液は主に蛋白質を消化
膵液は炭水化物、蛋白質、脂質を消化します。
第32項(過去6回出題)
膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)等を血液中に分泌する内分泌腺でもある。 |
膵(すい)臓は、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)を十二指腸に分泌する。(H21) |
また、膵(すい)臓は、消化腺せんであるとともに、( b )を調節するホルモン等を血液中に分泌する内分泌腺せんでもある。(H22) |
膵 すい 臓は、消化腺 せん であるとともに、血圧を調節するホルモンを血液中に分泌する内分泌腺 でも ある。(H23) |
膵臓は、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)を分泌することはない。(H24) |
膵臓は、グルカゴンを血液中に分泌する。(H27) |
膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)等を血液中に分泌する内分泌腺でもある。(H29) |
膵臓は血糖値を調節する重要な役割を持っています。
膵液は十二指腸に分泌されますが、ホルモンは血液中に分泌されます。
第33項(過去4回出題)
胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を十二指腸へ分泌する。 |
膵(すい)臓は、膵(すい)液を大腸へ分泌する。(H21) |
膵臓は、膵液を大腸へ分泌する。(H24) |
膵臓は、胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を空腸へ分泌する。(H27) |
膵臓は、胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を十二指腸へ分泌する。(H29) |
膵液は胃酸を中和する働きも重要です。
胃酸は強酸なのでなるなるべく早く中和する必要があります。そのため「十二指腸」に分泌される、と覚えておきましょう。
第40項
小腸で吸収されたブドウ糖は、血液によって肝臓に運ばれてグリコーゲンとして蓄えられる。グリコーゲンは、ブドウ糖が重合してできた高分子多糖で、血糖値が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。 |
小腸で吸収されたグリコーゲンは、血液によって肝臓に運ばれてブドウ糖として蓄えられる。(H22) |
小腸で吸収されたブドウ糖は、血液によって肝臓に運ばれて( a )として蓄えられる。 ( a )は、( b )が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。(H23) |
肝臓に蓄えられたグリコーゲンは、血糖値が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。(H27,28) |
腸で吸収された( a )は、血液によって肝臓に運ばれて( b )として蓄えられる。( b )は、( a )が重合してできた高分子多糖で、血糖値が下がったときなど、必要に応じて( a )に分解されて血液中に放出される。(H29) |
ブドウ糖⇔グリコーゲンの関係を理解しておきましょう。
第42項
肝臓は、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等のほか、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンの貯蔵臓器でもある。 |
肝臓は脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等のほか、水溶性ビタミンであるビタミンB6、B12等の貯蔵臓器でもある。(H22) |
ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンの貯蔵臓器であるが、ビタミンAやD等の脂溶性ビタミンの貯蔵臓器ではない。(H24) |
肝臓は、ビタミンA、D等の脂溶性ビタミンは貯蔵するが、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンは貯蔵しない。(H27) |
肝臓は、脂溶性ビタミンを貯蔵することはできるが、水溶性ビタミンを貯蔵することはできない。(H28) |
肝臓は素晴らしい化学工場と倉庫を兼ね備えた臓器です。
グリコーゲンも貯蔵するし、ビタミンは脂溶性も、水溶性も貯蔵できます。
ここで取り上げた12題だけでも、しっかり押さえておけば3問は正解できると思いますよ。
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第2章関連リンク======================
Ⅰ 人体の構造と働き(10~13問)
Ⅱ 薬が働く仕組み (3問)
Ⅲ 症状からみた主な副作用(4~6問)
1-3)肝機能障害、4)偽アルドステロン症、5)病気等に対する抵抗力の低下等
3-3)心臓や血圧に現れる副作用、4)排尿機能や尿に現れる副作用、5)感覚器系に現れる副作用
H30年度 登録販売者試験《東海北陸地区》結果!
昨日10月19日に合格発表がありました。
東海北陸6県(愛知、静岡、岐阜、三重、石川、富山)の合格者数、合格率などをまとめました。
昨年の合格率から各県とも大幅にダウンしています。
問題はまだ見ていないのですが、難しかったのかもしれませんね。
合格率上位は昨年に引き続き、静岡>三重>愛知 で変わらずでした。
これからも東海北陸6県で登録販売者試験を受験する人に役立つように記事を作っていきます。